お題:黒い真実 制限時間:15分 読者:359 人 文字数:1472字

地下室(書き納め)
「なぁなぁ知ってる?」

始まった。
いつだって俺の唯一無二の友達であるこいつは、"都市伝説"の話をする時にこの切り出し方をする。
もう慣れっ子だ。

「お前がこれから話す内容によっては知ってるかもしれないな」

「じゃあ知らないよ、だってまだ俺言ってないもん」

都市伝説なんてこいつくらいからしか聞かない。
自分で調べようと思わないし、調べた所で無駄な労力を消費するだけだからだ。
だから、自然と入ってくるくらいがちょうどいい。
時々面白そうなネタも入ってくる、しかし8割がつまらないネタだ。

「そうか、聞くだけ聞いてやる」

「学校の地下室にさぁ」

「都市伝説でもないじゃないか、ただの学校の怪談か」

「そうじゃないんだって、学校の地下に実験室みたいなのがあるんだって。知っている先生は校長なだけで、この前理科の先生が見に覚えのない薬が存在したことと、いつの間にか消えていた薬があったんだとさ」

「ふーん」

興味が無い。
どうせ理科の先生の怠惰で起こった出来事なんだろう。
それを聞いていた生徒が面白おかしく改変して、七不思議の一つにでもするといった感じだ。
今回はハズレだな。

「ふーん、って興味無いのか」

「だってありえないだろ。実験室ってなんの実験してるんだよ」

「うーん、それは知られてないみたいだ」

「余計に胡散臭い」

「ソレがなんだか分かっても『胡散臭い』って言うだろ」

図星だ。

「この学校地下に繋がってるとこなんて無いだろ」

「それが調べたんだけど、西館の職員室奥の階段に下へと続く階段があるって」

「どうせ物置だろ……」

「ありがちなパターンだろう、物置からさらに地下室が存在するって」

「かなり昔の日本家屋だよな、それ……」

実験室と言っていたが、死体の1つでも存在しそうな勢いだ。
存在したとしても、通報をすればいい話だし、存在なんてしないし、非現実なんて現実的ではない。
だから非現実なんだが。

「よし」

「よしじゃない、俺を連れて行こうとするな」

「良いじゃないか~どうせ暇だろう?」

「そりゃ……」

「見るだけ見るだけ」



職員室の奥。
ほとんどの職員が使う階段が1つ、普通なら壁の1つでもあるが、地下へと続く階段が確かに存在した。
しかし、俺の予想通りそこには物置があった。
ドアが1つ。
サビれていて、とても開きそうに無い。

「ダメだな、諦めろ」

「まぁ見てなって」

するとそいつは鍵を取り出して、カチャリと開けてしまった。

「……お前物置って知ってたのか」

「まぁね」

ドアを開ける。
中に入ると、異臭がする、学校の中とは思えない部屋。
雰囲気が一気に変わった、このドアを開けたのは一体何年ぶりなのだろうか。
俺は思った、そう思った時点でダメじゃないのか?
何年ぶりということは、つまり……使われていない。
故に、実験室など存在しないことがわかる。

「ちょっと床を中心に探してみようか」

それを言って論破しても構わないが、どうせ暇だし、こいつはこじつけで俺に地下室を探させるだろう。
それが面倒なので、調べる。



数分後、こいつは見つけてしまった。
地下室らしきものが見える小窓。

何かがあるかもしれない部屋。
友人のテンションも上がる。

俺は……正直怖かった。
何故ここまで黒い真実へとつながるのか。

こいつは誰から何を聞いてきたのか。

俺はその場から逃げ去った。
ただただ怖かった、友人が。

その後どうなったかは知らない。
作者にコメント

似た条件の即興小説


ユーザーアイコン
君は誰だ ※未完
作者:馬場貴生 お題:黒い真実 必須要素:牛肉 制限時間:15分 読者:336 人 文字数:427字
佑真は30にして初めて彼女ができた。しかも相手は21歳の大学生である。それは喜びと同時に、同じくらいの戸惑いを佑真に与えた。バイト先で知り合った優子は、字の示す 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:ななせʅ(´⊙౪⊙`)ʃグンマー お題:黒い真実 必須要素:牛肉 制限時間:15分 読者:318 人 文字数:1072字
ぴんぽーん。真夜中になったインターホンで俺は目覚めた。「……はい」何なんだ、こんな時間に。がちゃりとまだ完全に起きていない頭を必死で起こしながらドアを開けた。目 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:tomogata お題:赤い父 制限時間:15分 読者:6 人 文字数:465字
その男は常に赤い衣を身につけていた。家にいるときは常に赤い寝巻きで過ごし、外出するときは赤のガウンと赤のズボンに着替える。そして白い大きな袋にたくさんのプレゼン 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
放課後デート ※未完
作者:砂糖指輪 お題:馬鹿な彼女 制限時間:15分 読者:11 人 文字数:599字
「葵ってさぁ、好きな曲とかってある?」 お腹がすいたとごねる彼女をつれて入ったらマックで、僕はポテトで彼女はハンバーガーを頼んだ。夕飯が入らなくなるよって言った 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:いしゅと お題:寒い祖父 制限時間:15分 読者:6 人 文字数:965字
祖父の訃報に接したのは、担当作家の締切に遅れた原稿を待ちながらイライラしている時だった。上京し、編集者として仕事に忙殺されて10年、一度も祖父に会いにいっていな 〈続きを読む〉


ユーザーアイコン
涙の味 ※未完
作者:akishinohonobu お題:早い味 制限時間:15分 読者:10 人 文字数:714字
速度が肝心だと何度も言い聞かせた。止まることはそれ敗北と知れ、とコーチが何度も言っていた。反芻する。リフレイン。繰り返す。鼓動は限界まで高まっていて、足はまるで 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
解散 ※未完
作者:匿名さん お題:男の解散 制限時間:15分 読者:2 人 文字数:605字
「もう、今日で辞めにしよう」 俺たち四人が帰路を歩いているとき、そう口を開いたのはタクトだった。 誰も返事はしなかった。いつかこんな日は来るだろう、そうずっと思 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:欄橋/イトカ お題:僕の誤解 制限時間:15分 読者:24 人 文字数:895字
認識の齟齬なんてよくあることだ例えば、君と僕が同じものを見ていたとしても、立場によって見え方は変わってくるそれこそ、僕らが洗脳されていて、同一の個体としてナンバ 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:regalec お題:僕の誤解 制限時間:15分 読者:12 人 文字数:519字
電車がホームに入ってくる。そして今日も僕はホームから線路に飛び込むのだ。それは誤解だ。僕が見せている幻影にすぎない。それを分かっていてなお、僕は明日も飛び込むの 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:日ノ宮理李@バブみ道団長 お題:気持ちいいサラリーマン 制限時間:15分 読者:15 人 文字数:1149字
なぜ仕事なんてものがあるのだろうか。 人間だけのものじゃないだろうか。そんな概念で動く生物は、他の生物は生存本能に従い、狩りをする。移動をする。群れをなす。 〈続きを読む〉

水菜の即興 小説


ユーザーアイコン
作者:水菜 お題:黒い真実 制限時間:15分 読者:359 人 文字数:1472字
「なぁなぁ知ってる?」始まった。いつだって俺の唯一無二の友達であるこいつは、"都市伝説"の話をする時にこの切り出し方をする。もう慣れっ子だ。「お前がこれから話す 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:水菜 お題:ぐちゃぐちゃのパラダイス 必須要素:海老のしっぽ 制限時間:15分 読者:564 人 文字数:1598字
「ちょっといいかな、目隠しして欲しいんだ」そういうと彼は、私に目隠しをさせた。少し不安だけども、私は彼のことを信用していたので、抵抗をしなかった。それに、彼は笑 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
バッドエンド ※未完
作者:水菜 お題:刹那の即興小説 必須要素:バッドエンド 制限時間:15分 読者:719 人 文字数:2132字
俺は小説を書いています。毎日即興小説を書いています。嘘つきました、毎日ではありません、時々書いています。思い立ったら書いています。思いっ立った日というのは、大抵 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:水菜 お題:免れたぬくもり 必須要素:直腸 制限時間:15分 読者:409 人 文字数:1045字
突然の出来事だった。俺は、とある男に狙われている。妄想などではない、本当に狙われているのだ。遡れば30分ほど前……。「おい」「え?」低い声で話しかけてきたのは、 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
本当のGoogle ※未完
作者:水菜 お題:嘘の弔い 必須要素:グーグル 制限時間:15分 読者:371 人 文字数:1542字
「悔しいか少年」俺は屈していた。目の前に立つ男は俺が恨み続けた男だ。しかし、どうあがいても勝てない。何故か、それは圧倒的な情報量だ。「ぐっ……」「お前は俺には勝 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
嘘つき少年。 ※未完
作者:水菜 お題:嘘の事件 必須要素:iPhone 制限時間:15分 読者:372 人 文字数:1648字
「嘘ついたの?」女の子にそう言われた。俺は嘘なんてついたつもりは無かった。しかし、事が進むにつれて嘘をつかざるおえない状況になったんだ。罪悪感なんていうものはな 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:水菜 お題:せつない天国 必須要素:あげぽよ 制限時間:15分 読者:348 人 文字数:54字
「あげぽよ~wwwwww」「あ」「俺」「死んでた、けど天国だからあげぽよ~wwwww」終わり 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:水菜 お題:闇のいたずら 制限時間:15分 読者:352 人 文字数:1464字
そこには小さな子供が居ました。子供はただただ立っているだけでした。何故そこに立っているのでしょうか、それは子供にも分かりません。子供が立っているのは暗闇の中でし 〈続きを読む〉