お題:ぐちゃぐちゃのパラダイス 必須要素:海老のしっぽ 制限時間:15分 読者:534 人 文字数:1598字

おじさん
「ちょっといいかな、目隠しして欲しいんだ」

そういうと彼は、私に目隠しをさせた。
少し不安だけども、私は彼のことを信用していたので、抵抗をしなかった。
それに、彼は笑っていたし、私も笑ってしまう。

彼が私の手を握って、誘導する。
心臓が高鳴っているのが凄く分かる。
ドキドキしている、これから起きる出来事がどんなことかワクワクしている。
彼はロマンチストだった。
いつだって私にときめきを与えてくれる。
彼は、私にとって最高の人物であり、大切な人。

暫く歩いた。
途中、ドアを何回か開けたけた。
何回か転びそうになったけど、そのたび彼は私を支えてくれた。

「大丈夫?」

この一言で私は安心をする。
手をひいてくれているのが、彼なんだと再度認識するのだ。

また数分後。
少し涼しい部屋のような気がした。
私はワンピースを着ていたので、少しだけ肌寒い。
それを察したのか、彼は私に羽織るものをくれた。
暖かかった、暖かくて、やっぱり彼の優しさを実感した。

ますます、ドキドキする。
ここまで優しい彼が一体何をしてくれるのか、震えてきた。

きっと目隠しを取ったら泣いてしまうほどの光景が待っているかもしれないと思った。


「さぁ、あけてごらん。目隠しを取ってすぐに光を見ると、目に悪いから、少しずつ明るくするね」

私は目隠しを取った。
取っても、辺りは真っ暗で何も見えなかった。
彼はどこだろうと探したが、どうやら彼は照明を少しずつ明るくしているようだった。

見えてくる。
綺麗な光景が、そこにはあった。
美味しそうな食べ物、大きなケーキ、プレゼントが一つ。

「ハッピーバースデー」

今日は私の誕生日だった。
嬉しくて嬉しくて、泣いてしまった。
彼はそっと私を抱きしめてくれた。
ただただ、嬉しかったのだ。

暫くして、落ち着いて。

「ふふ、君の大好きなものは、エビフライだったね」

「そうだよ、小さい頃から大好きなんだ」

「でも、尻尾まで食べるのは喉を痛めてしまうと思うな」

「いいの、貧乏性だから仕方ないんだ」

彼と他愛のない話をしていた。
こんな他愛のない話でも、私にとっては楽しみの一つだった。



その時である。

「ハッピーバースデー、pooooooooooooo!!!!」

突然、大男が二人の空間に入ってきた。
大男は、突然料理や、プレゼントの周りをぐるぐる周り初めた。
私も彼もポカーンとしていた。
何が起こっているのか把握出来なかった。

「ほっほほおおおお!!!こんばんは!!!!ぐちゃぐちゃおじさんデスよぉぉぉぉおお!!」

そのぐちゃぐちゃおじさんは、料理を食べ始めた。
食べ散らかした、素敵な料理やケーキを食べ散らかした。
彼は怒っていた。

「何をしているんだァ!」

彼は声が裏返っていた。
可愛かった。

「ほ、ほっほおおお、楽しいじゃないですかぁ!!さいっこおおおですよおおお!!」

そう叫びながら、どんどん会場を破壊していく。
私の最高のパラダイスは、ぐちゃぐちゃのパラダイスに豹変していた。

「んほ、ほほ、これ美味しいデスねぇええええ!!こんな美味しい物はおじさんがいただきまーーーす!!!」

食べる、私が食べる予定だったものをどんどん食べる。
私は怒りよりも、呆れのほうが来てしまった。
何をやっているんだこいつは、と。
彼もきっとそうだった。
彼は……

「逃げよう、あの人は危険だ。君に何かするかもしれない」

いつもの彼だった。



後から聞いた話、どうやら彼の叔父さんだったらしい。
叔父さんは、薬を使っていて、頭がおかしいと彼から聞いた。
叔父さんは彼が通報して、逮捕された。
とんだ誕生日になってしまった、だけど彼が必死に謝ってくれたから良しとする。
私のぐちゃぐちゃパラダイスは、もう来ないと信じて。
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