お題:暗黒の光 制限時間:30分 読者:15 人 文字数:804字

私の中のひかり ※未完
 暗い部屋の中で、体を横たえている。
 一つだけある窓には重いカーテンががかり、外界の様子は明らかでない。
 部屋の構造は、ここへ来た時に把握した。岩造りの小屋で、円形につくられている。
 自分が横たわっているのは窓の下の寝台で、だがそちらではなく部屋の中央に向かって体を横たえている。
 ろうそくが一つ、灯っているのだ。
 素朴で穏やかな灯りは、私の身動きによって発生した微弱な風の動きにさえ、その小さな火を揺らす。
 その動きがこちらの気をなだめるので、目を閉じてしまう。
 穏やかさ。
 少なくとも心は凪いで、ニュートラルな状態だ。
 誰かに介入されることもなく。
 ただここにあるのは、暗闇の中の光。
 動けぬ体と、穏やかな時間だ。
 扉が叩かれる。
「いまよろしいでしょうか」静かな声。
「どうぞ。鍵は空いているので、扉は自分で開けてくださる?」
 返事をすると、制服に身を包んだ若い女性が顔を出して、声の主を探した。部屋は狭い。一周ぐるりと見回して、私と目があった。
「わたくしはカモミールと申します」
 女性は名乗ると、静かな足音で私の前に来て、目線が合うように床に座った。私がまだ横たわっていたからだ。白い制服で座ってしまったら、汚れがついてしまうだろうに。
「お体はどうでしょう? 大丈夫でしょうか? 何かお召し上がりになりたものは?」
「そうですね……。温かなミルクと、クッキーやパウンドケーキをいただけますか?」
 言うと彼女はパッと顔を綻ばせて、
「お茶会ですね! すぐにご用意します!」と朗らかに言って部屋を出て行った。
 開け放たれた飛びらから、彼女が本部の建物の中へ入って行ったのを見る。軽やかな羽のような足止まりで中へ入って行った。
 本部はどこも灯りがついていて、また多くの人間が仕事をしているのだろう。食堂へ行けばクッキーくらいなら手に入りそうだ。
 朗らかにに笑う
 
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