お題:最弱の野球 制限時間:15分 読者:25 人 文字数:978字

異種野球決戦
 夏の全国高校野球が炎天下の中行われているその裏で、もう一つの高校野球大会が毎年行われていることをご存じだろうか。
 通称「裏甲子園」と呼ばれるこの大会は高野連(高等学校野球連盟)に属して「いない」高校が集まり、全国「最弱」を決めるものであった。
 負けたものが先に進む逆トーナメントで行われるこの大会には、最弱の称号にふさわしい、言葉を飾らなければ「酷い学校」が多数出場する。
 野球部とは名ばかりの不良ばかりが所属する高校や、人数が足りず他の運動部からの助っ人の方が多い高校、他の運動部からすら助っ人が集められなかった高校に、「部員がいないので」と顧問が一人でやってきた高校……。
 そういった高校の頂点、いや底辺を決めるこの大会、決勝に負け残ったのは例年の優勝校に負けず劣らずのすさまじい状態のチーム同士であった。

「さあ、今年もやってきました裏甲子園。全国7校の底辺を決める決勝戦が今日、この河川敷特設スタジアムで行われております」
 実況の声が河川敷に響き渡る。特設というが設備はない。ベースもないただの原っぱである。
「まずは先攻、ユビキタス高校の入場です!」
 実況の紹介でユビキタス高校の入場が始まるが、誰もやってこない。
 それもそのはず、ユビキタス高校はインターネット中継で授業を行う高校で、校舎も学生同士の交流もない、自称「未来の高校」なのだ。
「来ませんね……。あ、いや、今情報が入りました」
 隣のアシスタントがスマホを見せ、実況が状況を把握したようだ。
「どうやらユビキタス高校の皆さんは学校行事としてパ〇プロを今日やっているようです。パ〇プロの結果をこちらのスタジアムに反映することで試合を行うようです」
 決勝まで「やってこない」という奇策で、顧問一人しかいない治駒万高校にすら敗北し負け進んできたユビキタス高校であったが、ここへきて一転試合を行うようである。
「では、対します楼急高校の入場です!」
 楼急高校は部員全員がバスケットボール部と兼部しているという、今大会屈指の実力派である。
 一回戦から「野球よりバスケで決着をつけようぜ」と言い出し、バスケットゴールを運んできて反則負けを続け、決勝まで駒を進めてきた。ちなみに、バスケもそんなにうまくないようで、準決勝で普通に負けている。今回もバスケで勝負する気のようだ
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