お題:日本戦争 制限時間:15分 読者:12 人 文字数:1016字

争いごと
 実家を整理してると、一枚の古い手紙を発見した。それはその当時最高に硬いと呼ばれる金属の中にしまってあってとても大事なことが記されてるんだろうと思った。
 手紙にはこうあった。
『かつて世界は争いごとばかりを繰り返してた。
 そのかずおよそ100。
 たったそれだけなのかと思う人間もいるかもしれないが、それで住めなくなった国が半分もなくなり、人類は8割しか残らなかったといえばおそらく逆の考えに至るだろう。
 そう。
 そこまでやっても人間は争いをやめなかった。
 この書物がどの世代まで残り続けるかはわからない。
 単刀直入に残しておきたいのは、争いはやめるべきだ。私たちには言語という共通の意思疎通ツールがある。武器なんかとらずに言葉でお互いを理解すべきだ。
 まぁ……そんなことを左腕がなくなった私がいっても説得力はないか。仲間たちは名誉の負傷とかいうのだけど、馬鹿らしい。
 怪我なく健康体で生き続けるそれが最高にいいことなのに。
 世界は100という単位で表したけど、日本国内じゃ1000以上の野蛮な戦争が起こってる。自分たちがよりより生活のために他人の財産を奪う……とても許せないものを。
 私の怪我もそのときに受けたもの。そうした相手は死んでしまったから何を思って私の腕を引き裂いたのかはわからない。
 復讐心がないのかと言われれば恨みはするけど、晴らそうとは思わない。
 憎しみが連鎖して戦争がはじまるのだから、小さいことは許してくべきだ。
 最後に、子孫たちが平和な時を過ごしてることを祈ってーー』
 
「……まだ戦争が続いてるっていったら、わたしの祖先様はなんていうだろう」
「バカかな」
「そういえるだけわたしたちの土地はまだ平和ともいえる」
「隣の地区は壊滅的だと聞くよ。僕たちも対策は考えないといけない」
「家族を守るだけじゃダメなの?」
「それ以外を望む相手が敵なんだよ。僕は君と、君のお腹の子を守らなきゃいけない。祖先様だってそういってくれるはずだ」
「でも、相手と同じことをしてたらいつまでたっても終わらないよ」
「そうだね。手紙が書かれた過去から戦争状態は続いてる。憎しみに憎しみをぶつけてはいけないよ。そう思っていてもね、奪われないために行動しないのはできないんだ」
「……悲しいね」
「あぁ人間っていうのはほんとうに悲しい生き物だ。他の動物は生きるために戦うのに、人間は欲望のために戦う」

作者にコメント

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