お題:穏やかな冤罪 制限時間:15分 読者:17 人 文字数:737字
[削除]

白い粉
男は穏やかな微笑みを浮かべている。
しかし、彼を取り囲む周りの人々は、彼の表情と反して厳しく、彼を問い詰めるものだった。
「なぜ、こんなことをしたんだ。」
男は答える。「いえね、私じゃないですよ。」
「見た人が何人もいるんだぞ。」
「見間違いじゃないですかね?」
男はあくまで穏やかに受け答えする。
取り囲む数人からしたら、その態度にペースを崩されそうになる。
「だったらその手に持っているものはなんだ。」
男は自身が持っている白い粉に目をやる。
「これですか?拾ったんですよ。だから、家に持って帰ろうと思って。」
「それが問題なんだ。」
「…はぁ…。」
「物を拾ったら届け出る。皆と共有する。独り占めしては行けない。」
「…確かにそうかもしれませんが、これは私が拾ったんです。」
「例えば君の行いをここで許したとする。するとまた次に同じようなことをする人物が現れるだろう。
 規律を乱すわけにはいかない。君がそれを共有しなかったことにより、我々皆の生活が脅かされる
 わけなんだ。」
「…はぁ…。」
「わかっていないようだな…。」
人々が呆れたようにため息をはく。
しかしここで、気品のある女性の声が後ろから響く。「まぁまぁ、赦しておやりなさい。」
「女王様!」
周りにいた者は皆頭を下げ、ひれ伏す。
「そなた、食糧を見つけてくれたのですね、ありがとう。それを、こちらに渡してはもらえませんか?」
「…女王様に言われたんじゃ…」男は白い粉を手渡した。

とここで、天井から水が流れてくる。
「雨漏だ!」
しかしそれにしては量が多い。
何人もの悲鳴が響く。
男も、女王も水におぼれる。


「さっちゃーん、なにしてるの?」
「ん?お砂場に穴があったから、水を流してみたの。」
この作品をツイート

似た条件の即興小説


ユーザーアイコン
作者:日ノ宮理李@ばに普及化 お題:疲れた第三極 制限時間:15分 読者:9 人 文字数:898字
私は友だちが少ない。 人付き合いが下手ということもあったけど、瞳の色が青い日本人というのは異質だった。 そんな中彼だけは私に手を差し伸ばしてくれた。 嬉しかっ 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:みかん(9/22砲雷は-21) お題:ゆるふわな医者 制限時間:15分 読者:31 人 文字数:940字
風邪ですねぇ、と自分を診てくれているお医者様が言うのを僕は上の空で聞き流した。 いや、一応は「はい」とか「そうですか」などと返しはした。それもないのは流石に不 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:みかん(9/22砲雷は-21) お題:去年の草 制限時間:15分 読者:29 人 文字数:788字
よくそんなに葉っぱばかり食べるね、と眼の前の彼が笑いながら言う。そう言ってからビールのジョッキを傾けるその喉元を、ぼんやりと見つめる。 口の中に詰め込んだサラ 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:ダツ・ Ambrose お題:やば、モグラ 制限時間:15分 読者:6 人 文字数:1214字
人間モグラ叩きをやろうと思ったのは、失敗だったと思う。なぜなら、よくよく考えたらずっと穴の下に籠もってしまえば良いから。僕は少々飽きっぽい。だからモグラ役を全 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:ダツ・ Ambrose お題:激しい魔物 制限時間:15分 読者:6 人 文字数:1118字
平然と人を傷つける連中を殺した。ただ殺した。殺したかったらから殺した。憎いから殺した。愛しさから殺した。せつないから殺した。刃物で、鈍器で、自分の手足で、殺し 〈続きを読む〉


ユーザーアイコン
作者:破死竜 お題:激しい魔物 制限時間:15分 読者:6 人 文字数:543字
往年の、高校野球ファンは、言う。 「甲子園には魔物が住む」 と。 センバツ優勝経験もある先発投手がこの試合も登板し、A高校は、試合を有利に進めていた。しかし、 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:雨宮ヤスミ お題:最弱の野球 制限時間:15分 読者:13 人 文字数:978字
夏の全国高校野球が炎天下の中行われているその裏で、もう一つの高校野球大会が毎年行われていることをご存じだろうか。 通称「裏甲子園」と呼ばれるこの大会は高野連( 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:千夜@小説家になろう お題:緑の食堂 制限時間:15分 読者:13 人 文字数:510字
草の道を抜けよう。木の枝のトンネルをくぐって。さやさや鳴る木の葉のさえずりを浴びて。土の香りと、緑の新しい植物たちの匂いに包まれて。私たちは野原を駆け回る。「い 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:白原杏 お題:隠された宿命 制限時間:15分 読者:20 人 文字数:618字
私は気がついてしまった。きっと、誰もが知っていて、気がついていないことだ。大人に言っても、当たり前と言われるだけだ。けれど、私は気がついてしまった。「いつまでも 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:にい お題:突然の動揺 制限時間:15分 読者:16 人 文字数:922字
しんと静まり返った会議室で、急にびくっと肩を震わせ、顔をあげたやつがいた。全員が机の下でスマホをいじるのに集中していたので、とつぜんの動きにつられてびっくりし 〈続きを読む〉

匿名さんの即興 小説


ユーザーアイコン
作者:匿名さん お題:誰かと人々 必須要素:自殺エンド 制限時間:15分 読者:2 人 文字数:283字
この世界は誰が主役か?胡散臭い慈善家どもがコピペのように言いやがるあの言葉は、いとも簡単に心を劈いていく。うるせえ、うるせえなあ。この世界はあなたが主人公です。 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:匿名さん お題:間違った勝利 必須要素:全力のエロス 制限時間:15分 読者:7 人 文字数:417字
俺は今まで一度も敗北したことがない。もちろんそれはすべての事柄においてではなくとあるジャンルにおいてである。そのジャンルとはとある二郎系においていち早く食べ終わ 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:匿名さん お題:計算ずくめの囚人 必須要素:岩塩 制限時間:15分 読者:7 人 文字数:501字
「人の心の檻、なんて言葉を大層大袈裟に仰々しく、まるで崇めるかのようにいう人間がいるけど、その檻の鍵は果たして自分と相手のどちらについているのかしらね?」檻とは 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:匿名さん お題:許されざる囚人 制限時間:15分 読者:3 人 文字数:245字
悪魔は今日も暇だったので、人間界に来た。 やることはただ一つ、人間観察だ。 人間は愚かで、傲慢。自らの欲でしか動けない醜い動物だ。悪魔は人間を嫌っていた。そん 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
アフター ※未完
作者:匿名さん お題:くさい海 制限時間:30分 読者:0 人 文字数:363字
どんよりした空の下、それは確かにあった。 ――嘘だろ。 良二は携帯の画像と目の前のそれを何度も見比べる。全く似ても似つかない。けれど、位置情報は確かに目的地と 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
未熟な墓 ※未完
作者:匿名さん お題:未熟な墓 制限時間:15分 読者:5 人 文字数:309字
それは金銀に光る魔法のようでした。狭い部屋のなかに、たくさんの不思議な道具や物が詰め込まれていて、幼い子供にはまるで宝石箱のようにきらめいて見えるに違いありま 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:匿名さん お題:ぐふふ、蟻 必須要素:バーボン 制限時間:15分 読者:11 人 文字数:673字
小さい頃に蟻を踏み潰した時にどんな感覚を覚えたか、そんなどうでもいいことを考えていると、彼女から酒をつがれた。「私と話している最中に別のことを考えるとは中々勇気 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:匿名さん お題:絵描きの保険 制限時間:30分 読者:24 人 文字数:1304字
あぁ今月もまた描けなかったな、と保険料の振り込まれた通帳を眺めて息を吐く。 そこに刻まれた数字は自分の命綱である。その一方で、自分の無力さと無価値さを淡々と告 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
深夜の誘惑 ※未完
作者:匿名さん お題:不本意な夜中 必須要素:豚肉 制限時間:30分 読者:4 人 文字数:627字
ふと目を覚ます。いつの間にか寝ていたらしく、左手に握られていたスマホに目をやれば、午前2時過ぎ。なんとも微妙な時間だが、右頬に感じる机のひんやりとした温度が私 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:匿名さん お題:美しい魚 制限時間:4時間 読者:3 人 文字数:4416字
「…なあ」薄暗い室内。黒く、所々破れたローブをまとった男が、私の目の前の椅子に腰かけている。テーブルの上のランタンに火を灯し、虚ろな目で窓の外の荒れた海を見なが 〈続きを読む〉