お題:絶望的な血痕 制限時間:15分 読者:18 人 文字数:1058字

ヒュートの転移録5
ヒュートの転移録5

「そんな」

ダメージが奔る、

「ヒュート!」

 森の中の道で、
フーモニヤの声が響く、
彼女は無事のようだ、
けど今はこの敵を!

「ワープ!?
 そんな、そんなことって!」

 モンスターと共に転移すれば、
フーモニヤに危険は及ばない、
またモンスターと一緒に、
高いところに転移すれば、
あっという間にモンスターは、
地に落ちて、僕だけは離脱できる。

「刃を持つ化け物、
 どこのモンスターかは知らないけど
 僕に触れたのが間違いだったね」

 急な出来事に慌てふためいた、
モンスターを蹴り落として、
僕は空中で重力に引かれるような感覚を、
味わいながら、このあとはやく、
転移しなければならない場所を思い描く、

 けれど、僕の残された血痕を見てる、
フーモニヤはどう思ってるだろうか?
怖がっていないだろうか?

 気になった僕はちょっと朦朧とする意識の中で、
フーモニヤの元に転移した。

「はっ?
 戻ってきたの!?
 その傷なら、
 私なんかの所に戻らずに、
 真っ先にエーカッテの医務室に行けばいいのに!」

「ごめん、
 フーモニヤを残してはいけないから」

「なによ、
 私が悪いの?
 でもヒュート、
 無理は嫌よ!」

 フーモニヤは泣いていた、
おそらく僕が致命傷だって分かってたのだろうし、
そうだ、今できることはとにかく、
フーモニヤをこの危険な森から。

「おぬしのその行為、
 確かに潔いが、
 仇になったようだな」

 僕の身体に触れたのなら、
その瞬間にワープするだけだったが、
触れたものが投げられたナイフだったと、
察知した時、痛手は避けられなかった。

「ヒュート! ヒュート!」

「フーモニヤ、逃げるよ」
瀕死ながらも、フーモニヤにさえ触れれば、


「逃げる? どこに逃げるつもりかな?」

 黒い影が森の中にあったのを確認していたけど、
これだけの距離をあっという間に詰めて、
フーモニヤをさらっていくのを見たのは、
僕にとって絶望といっても仕様が無かった。

「これが魔王軍か」

 僕は、自分の血痕だけ残して、
フーモニヤを助けることも出来ずに、
エーカッテの医務室を思い浮かべて飛んだ。

 森には僕の血だけ残された、
フーモニヤの、
こぼした涙のあとも乾ききって、
きっと僕は今日の失敗を忘れないだろう、
今日のことで、確実に魔王に合わなきゃならなくなった。

医務室で声が発せられる中、
僕は魔王の下に行くことを決意した。
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