お題:苦いぬるぬる 制限時間:15分 読者:36 人 文字数:1256字

白いアレの名前
 男の子の出す白いアレを、わたしは飲んでみたいと思っていた。
 その話をすると、訳知り顔でユリはこう言った。
「あんなの美味しいもんじゃないわよ。苦くてさ、蕁麻疹も出るし……」
「出たの?」
「蕁麻疹出たのはあたしじゃなくて、レオナ」
 そうなんだー、とわたしは納得した。そう言えば、レオナは一学期に一週間ぐらい休んでいた時期があったな。あの時に蕁麻疹が出てたのだろう。
「でもすごく美味しそうに見えるんだよね。何でかな?」
「あんたが食いしん坊なだけなんじゃない?」
 それかカルピスが好きか、と言われて「そうかも」と二度目の納得だ。
「そっか、似てるもんね。カルピス、確かに好きだったな……」
「それをイメージしてるんだったら、絶対違うからね。苦いからね」
 ユリはそう念を押す。まるでわたしに、男の子の出す白いアレを飲んでほしくないみたいだった。
 それでも、機会があったら飲んでみたい。好奇心はそう簡単に抑えられるものではないのだ。


 ユリとそういう話をしてから半月ほど経ったある日、女子トイレでレオナが「あんた、男の子の出す白いアレを飲んでみたいんだって?」とこっそりと話しかけてきた。
「うん、そう。ユリから聞いた?」
 まあね、とレオナはうなずく。
「あたしはもうごめんだけどさ、その白いアレを飲んだら5万くれるっていうおっさん、知ってるんだけど……」
 興味ない? と聞かれてわたしは少し悩む。
「おっさんでしょ? わたしは男の子の出す白いアレが飲みたいのであって、おっさんの出す白いアレはそんなに興味ないかな……」
「じゃあさあ、若い子が来た時に連絡してもらえるようにするよ」
「若いってどれくらい? 25歳位までだったら、頑張れると思うけど」
「あ、なんだ。じゃあ大丈夫だよ。結構そういう年齢も多いみたいだし」
 25歳におっさんと言うのは失礼なんじゃ、と言ったら、レオナは「違う違う、金くれるのがオッサンなの」と取り繕った。まあ、ちょっと齟齬があったみたいだ。普段わたしはレオナとは話さないし、そういうすれ違いが起きても不思議ではない。
 駅裏で待ち合わせにしたから、と言われ、わたしは放課後に向かうことにした。

「やあ、君がミライちゃん? はじめまして、私はこういうものです」
 レオナに案内されて入った雑居ビルで、わたしを出迎えたのは確かにオッサンだった。少し禿げてきている、脂ギッシュで小太りの、5万もらってもできればこの人の白いアレは飲みたくないな、と思うようなオッサンだった。
 オッサンの名刺を受け取って、わたしは鞄の奥にしまう。
「じゃあ、早速……。今回は25歳と18歳のクライアントだが、どうするね?」
「18歳の方いきなよ、早い者勝ちだし」
 レオナに促されて、わたしはその18歳が待っている部屋へ向かった。
 部屋の中では、麻袋をかぶせられた学ラン姿の青年がいた。わたしは彼の股間の辺りに指を這わせ、するりと白いアレを抜いた。
 白いアレ、たましいとよばれるものd
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