お題:腐ったデザイナー 制限時間:15分 読者:29 人 文字数:749字

腐りかけのサンドイッチ
 まったくどいつもこいつも使い物にならない馬鹿ばかりだと、イライラしながら俺はオフィス街の一端にあるベンチに腰掛け、先ほど買ったばかりのサンドイッチを食っている。ようやくあの馬鹿共から解放されて一人有意義に昼飯が食えるというのに、思い出すことは午前中にあった嫌なことばかりだ。
 とある会社でデザイナーをしている俺は、締め切りまで2週間弱に迫った、新商品に使われるロゴデザイン案を数点持って先輩に相談したのだが、そいつは俺が持ってきたデザイン案をちらっと見て鼻で笑らってすぐさま突き返してきた。そしてためいき混じりに言った。「これまだ2週間も先のやつだろ? こんなテキトーなのじゃなくてもっと考えろよ」
 そう言われ俺は一応「すみません」と謝ったが、表情が引きつっていたと思う。それくらいそいつの言ってきたことが頭に来ていた。前回出したのが締め切りにギリギリになってそれで注意してきて今回は余裕をもってやったというのに、何だこの手のひら返しは、と俺は心の中でそいつを罵っていた。
 胸にもやもやを抱えたまま席につき、隣の席の後輩に頼んだ仕事の状況を確認すると、びっくりするくらい全然進んでいなかった。流石に仕事を舐めているような対応に俺は説教してやると、後輩は「何言ってんだこいつ」と言うような表情が浮かんでいるような気がした。まったくなんでこんな仕事もできねえのか、俺は目の前の後輩が地球外生命体なんじゃないかと思う。
 昼休みになると俺の周りでは連れだって外食に行く連中が多い。デザイン案を突き返した先輩も、仕事ができない後輩もそうだ。なぜこいつらは連れ合わないとまともに飯が食えないのだ。まったく軟弱ものども。
 しかし俺はサンドイッチを噛みながら思う。何で俺はこんな目に遭ってるのだろうか。
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