お題:おいでよつるつる 制限時間:15分 読者:21 人 文字数:609字

10000円コースだとバッチリ決まります
「おニイさん、オイデ、オイデ」
 フィリピンあたりの訛りでそう呼び止められたのは、都心の繁華街の一角。
 この辺り、客引きは禁止の条例があるはずだが、ちょいと裏通りに行けば目立たない形でこのようなキャッチは行われる。
「急いでますんで」
 と、うつむきがちにに立ち去ろうとしたとき、スリットの大きなチャイナ風のドレスから覗く妖艶な生脚の誘惑に負けて、つい顔まで見てしまったことが失敗だった。
「き、君は!?」
 その顔は忘れもしない顔だった。
 もう20年も前になる中学生のころ、初めて付き合った彼女とうり二つだったのだ。
「おニイさん、4000円ぽっきりダヨ、オトクダヨ」
 俺の驚きに気づいたそぶりもなく、値段交渉をしてくるあたり、他人の空似なのだろうが、それでもなつかしさに思いをはせた。
 元カノは日本人だったが、どこか外国の血が入っているらしく、くりっとした目がはっきりした端正の取れた顔立ちで黒髪、当時の俺は一目で好きになり、猛アタック。念願の恋人になったという青春だった。
 今は、どこでどうしているやら。
 もちろん、今は家庭でも持っているような年齢で、こんなところで水商売をしている若さではないから別人だと思うのだが。
「本当に4000円なんだな?」
 俺は決意して、踏み込んだ。新しい自分に会えることを期待して。

 そして俺はつるつるのスキンヘッドになった。
 そこは、美人美容師の美容室だった。
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