お題:犯人は衝撃 制限時間:15分 読者:25 人 文字数:625字

新世界
私は三十二才で、これまでに三度の誘拐と、交通事故が五回、銀行強盗に遭遇したことが二回、それぞれ死んだとして十回の死亡を経験している。
十回の死亡を経験、などと言うとおかしなことを言っているように聞こえるかもしれないが、実際それは事実であり、確かにおかしなことなのだ。
私には痛覚もなければ恐怖心も欠如している。加えて恐ろしいスピードで自己回復をする力があるようで、例えば切り傷なんかは一本線の傷が引き終わるまでに最初の切り口は消えてしまう。
つまり、端的に言うと殺されないのだ。
三度の誘拐と二回の銀行強盗、それぞれの犯人は衝撃を受けたことだろう。けれど私にはどれもつまらなすぎて。
誘拐は3歳、8歳、12歳の歳のころ。うちは資産家でもないため、身代金目的での誘拐などはなく、どれも快楽殺人だったそうだが、誘拐時における私の反応がすこぶる悪く、彼ら犯人こそつまらなかっただろう。
痛覚が鈍い位は聞いたこともあるのだが、私のように治癒能力が高いことと、恐怖心という精神的特徴があるのはあまり聞かない。
だから私は疑っている。
神様は私で実験をなさっているのではないかと。
人間があまりに容易く死んでしまうものだから、適度に死なない人間を作ってみようと検討段階なのかもしれない。
外的要因で死ぬことがない人間ができれば、快楽犯罪の類いはなくなるだろう。死ぬことがないので殺人に絡む事件はなくなる。そういう世の中を考えているのかもしれない。
幸せだろうか。
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