お題:10の電話 制限時間:15分 読者:21 人 文字数:509字

【ホラー注意】かけちゃダメ
 深呼吸をし、ダイヤルに指をかける。丁寧に確認し、最初の番号を押す、小さなプッシュ音が周りに響いた。
 息を飲み、次のダイヤルへ。再び確認をして、間違いはないと何度も自分へ言い聞かせている。二つ目の番号を押すと、まるで心臓に直接聞かせているかのようなプッシュ音が、再び響いた。
 瞬きをして、次のダイヤルへ指を置いた。閉じた瞼に浮かぶのは、後ろに広がる一色で塗り潰されてしまった背景だろう。三つ目の番号は、まるで三途の川の水音に聞こえたのではなかろうか。
 汗を拭い、次のダイヤルへ。震える指で、上手く押せない。四つ目、まだ四つ目だ。番号は全部で十もあるのだ、半分も終わってはいない。その思いが、指だけではなく手まで震えさせている。
 五つ目のダイヤルに触れようとした手を、何かが止めた。細くて白くて、だが肌よりなお白い骨が露出した、赤い腕だった。
「どうして、まだ私は動けるわ。呼ばないで、誰も呼ばないで。大人はキライ、私を外で遊ばせてくれないから。さぁ、次はあなたが鬼よ」
 古い廃墟で一人、遊んでいた少女が微笑んだ。まるで、電話をしても親が来ないと知っている様子で、肝試しに来た若者へ遊んで欲しいとねだっていた。
作者にコメント

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