お題:記憶の14歳 必須要素:自殺エンド 制限時間:15分 読者:27 人 文字数:677字

地球に還る
 世界がもう少しの間で終了することは誰にでも解ることだ。人類が生まれてから五百万年ほど経っているとしても、一千万年も生物種として存在することは出来なだろう。その意味では、人類などゴキブリ以下の存在だ。何億年も存在している生命に対して、敬意を払うことも出来ずただ殺虫剤を振りまくだけの破壊的存在が人間だ。

 そして、もっと劣悪なことは、人類とはお互いに殺し合わないでいられない存在なのだ。小さい空間の中に閉じ込めておけば異性であれば繁殖を試み、同性であれば殺し合う。分裂を望みながら、排除を試みるのは遺伝子的な営みなのかもしれないが、それっぽっちの本質しか持ち合わせていないのだ。社会性がある動物と自称しながらも、その存在はチンパンジー程度のモラルしか無く、ゴリラに劣る。

 憎しみ合い傷つけ合うことが本質なのだ。弱いものがいれば多数で寄り集まって傷つけることを楽しむ。それでいながらも、常々自分が標的にならないように怯えながら生きている。この醜悪さは、地上に存在しているどの動物、いや生命体より悪である。

 故に、一番美しいのは、自らで自らの存在をかき消すことだ。誰にも迷惑をかけず、痕跡すら残さず、この地球に炭素化合物として微生物に分解されて栄養となる。そのことがもっとも至高であり、尊いことなのである。

 既に食事を止めて、一週間が経つ。そろそろ水分も抜けてきたことであろう。私の体は、抜け殻となり、即身仏となるはずだ。汚らしい物、嫌らしい物、輪廻の理から逃れて永遠となる。全ての音が消えていく中、私は私の本質を感じられるような気がしていた。
作者にコメント

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