お題:あいつのユートピア 必須要素:美しい情景描写 制限時間:15分 読者:21 人 文字数:892字

ちょっとした合間に
秋田市から南東の方角に少し行くと、ボートピア河辺というボートレース場がある。行ったことはないけども、知っている。他の人は知らないが、子供のころから何度となくこのCMを見ている。私の頭の中から一生消えない場所にボートピア河辺は記憶されてしまっている。ロックがかかっている。あと金満リコおいしいと高清水と長瀞温泉と、それらは消えない場所に記憶されている。レーザーで焼き付けられたんじゃないかと思うほど。もしも私の脳みそが下腹部にあったとしたらそれはもう淫紋なんじゃないかと思うほど。
「あいつならユートピアだ」
結婚して秋田市に移り住んだ友人宅を訪ねるとそこだ、そこに行っていると教えられた。
「ああ、そうなんすか」
帰りはいつごろになりますかねえ?と細君に聞くと、どうだろうなあ。というあいまいな返事であった。

多くのギャンブラーがそうであるように、一度行くとその日の全部が終わるまでそこにいるらしい。また、いる日もあるしいない日もあるらしい。そういう構造なんだろう。

私はギャンブルのたぐいは全くやっておらず、そういうところにも行かないようにしているため、どうしたもんかと悩んだ。細君がお茶を出してくれたのでとりあえずそれを啜り、出されたいぶりがっこをつまんだ。おいしかった。

「最初は一緒に行ったりしてたんだけど、今はもうすっかり」
細君は苦笑いのような顔をしながらふーと溜息をついた。
「私はああいうところに行くと我を忘れそうで怖いんで、それで行かないんですけど」
「我を忘れるってどういうこと?」
「うーんだからつまり、使ってはいけないお金にも手を出してしまいそうで」
「そうなんだ、へえー」
友人とは学生時代からの知り合いだったが、細君とは全く面識はなく、なかなか話が弾まない。あと私の人見知りスキルも関係しているかもしれない。

「帰るのは遅くなりそうですかね?」
改めて聞いてみると、
「そうねえ、今日は気合を入れていったからねえ」
そういいながら細君は、おもむろに服を脱ぎ始めた。

「ねえ?わかるでしょ?」
と、言われて、私はなんというか、ぞくぞくと興奮をした。
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