お題:忘れたいいたずら 必須要素:ナン 制限時間:15分 読者:37 人 文字数:1118字

ナンにしただけ
急に知り合いの家に呼ばれて、その時私は何の気なしにナンを買って行ってた。
「なんで急にそんなもの買ってきたの?」
そういわれても、困る。ナンが食べたかったとしか言いようがない。自分でもわからない。一年に何回もないナンが食べたい日だった。

「まあ、いいや、適当に座っててください」
「あいあい」
件のナンを袋から出して、裏の成分表示やらを眺める。あらかじめ確認して買ってきてはいたんだけども、そのナンはレンチンで食べれる代物であった。

「よりおいしく食べるにはトースターなどで焼くのがいいですが、レンチンでも食べれます」
とのこと。

早速、知り合いに、
「ナンをレンチンします」
というと、
「いや、今食べるなよ。準備しているから」
と言われた。が、その時どうしてもナンが食べたい状態だったので、
「大丈夫大丈夫」
と呪文のように唱えながら勝手にレンチンした。

「食べる?」
と知り合いに聞いても、いらないとつれない返事である。内心ナンの共有をしたいなと思っていたので少し残念だったが仕方ない。まあ、知り合いは料理の準備をしていたのだから、そうなんだろう。むしろ空気が読めないのは私の方だ。

数分後、レンジのオレンジ色の光が消え、止まった。知り合いの家のレンジはならないタイプのようであった。あるいはもはや音が鳴る部分がいかれているのか。

私は待ってましたと言わんばかりにナンを取り出した。

「あっつ!」
たかだか数分のレンチンなのにナンはあっつあつになっており、私は小声であっつと言ってしまった。恥ずかしさに知り合いを伺うように見ると、こちらには気づいておらず、一心に料理を行っている。脇に箱が置いてある。何の箱かは知らない。

知り合いの家のシンクはきれいだった。私もたまに酢などで掃除はするが、度合いが違う。知り合いはきれい好きなのだ。

そのシンクにお手拭きが乗っていて、たまに知り合いがそれで手をふく。それを眺めているうちにふとあることを思いついて、もう一枚ナンをレンチンした。

そして出来上がったあっつあつのそのナンをお手拭きと入れ替えてみた。

「・・・」
さすがに気が付くと思って自分は適当に座り込んで、先ほどのナンをちぎってはテーブルに並べ、それを端から順番に食べていると、急に、

「あっつ!」
という怒号のようなものがシンクの側から聞こえて、そして私が見た時にはシンクの脇に置いてあった箱が宙を舞っていた。知り合いが暑さに驚いて手を動かし、箱に当たったらしい。

そしてどちゃという無残な音とともに箱が床に落下した。

その箱からケーキが漏れていた。

「誕生日のケーキ・・・」
知り合いの声がした。
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