お題:平和と国 制限時間:15分 読者:21 人 文字数:511字

プリーズ・ドント・セイ・ピース・アウト
 エヌ氏は平和を探し求めて旅していた。


 「すいません、平和はどちらでしょう?」
 「はあ?」
 国境を超える手続を行いながら、官吏に尋ねると、怪訝そうな顔をされた。
 エヌ氏は、改めてゆっくりと問う。
 「あの、わたくし、平和を探している者なのですが」
 「・・・・・・ああ、それで?」
 要領を得ない。エヌ氏は、
 (もしかしたら、この国の人たちは、平和のことを全く知らないのだろうか)
 と思った。

 エヌ氏は、子供に尋ねた。
 「なあ、君、平和を知っているかい?」
 「知ってるよ、そんなの。当たり前じゃないか」
 子供は馬鹿にされたと思ったのか怒ったような顔つきになったが、すぐに笑って、
 「みんな知ってる。ボクも知ってる」
 「それで、どこにあるのかわかるかい?」
 エヌ氏は、重ねて尋ねた。
 子供は笑って答えた。
 「平和なんて、探すようなものじゃないよ」

 エヌ氏は、宿を取ることにした。
 宿の主人から、部屋の鍵を受け取り、荷物を床から持ち上げると、
彼にも尋ねた。
 「ところで、平和は”どちら”ですか?」
 「それなら、”ここ”がそうだよ」


 平和。
 それは、この国の名前であった。
作者にコメント

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