お題:宗教上の理由で大学 制限時間:15分 読者:45 人 文字数:812字

狂信大学
「離してくれ、俺はもうこんな大学いられないんだ!」

そう言って立ち去ろうとする俺の肩を、友人の野上がつかんできた。

「おい、いきなりそんなこというなんて、一体どうしたってんだよ」
「もう1秒たりとも、ここから離れたいんだ」
「だからわけをいってみろよ、大学の何が気に食わないんだ」


「だって、だって…俺は猫が大の苦手なんだよ!」


そう、ここ樹屋戸大学は、”ネコ愛心教”によって設立された、猫をめでることを教義とする大学である。

校内の至る所に猫があふれ、購買部では猫じゃらしが、学生食堂では〇ルカンが販売されているという徹底の仕様だった。

猫好きの両親に勧められるまま何も考えずに受験した俺は、入学と同時に面食らった次第である。

それだけならかろうじて(ほんとにかろうじて)耐えられたかもしれないが、学長が猫であること、在校生は校内を歩くとき必ず猫耳カチューシャを身につけねばならないという狂った校則に触れるにあたって、とうとう俺の我慢も限界に達した。

「俺は猫より犬が好きなんだ!猫だらけの実家でもいつも耐えがたい思いをしていた。だからさっさと退学して土九大学に転入…」
「何、貴様犬派だと?」

いつのまにか黒ずくめの男たち(ただし全員猫耳装備)に取り囲まれていた。
まさかこいつらは噂にきく校内特別警察、黒猫隊・・・!?

「そいつはいかん。君はまだまだ信心が足りないようだ。これから24時間猫に触れてその愛らしさがわかるまで、我々が特別室で矯正してあげよう」
「と、特別室・・・!?」

噂には聞いたことがある。
背信者を矯正する為猫で埋まった部屋に閉じ込め、心を改めるまで出てこれなくしてしまう。
いれられたものは廃人のようになり「ねこ・・・ねこ・・・」と呟きだすとか。

「い、いやだあああああああああああああ」

悲鳴もむなしかった。
友人の野上が見送る中、俺は黒猫隊に連れ去られていった…
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