お題:かっこいいしきたり 制限時間:30分 読者:41 人 文字数:875字

時代錯誤も甚だしい ※未完
 時代錯誤も甚だしい。だけど、これが現実だ。

俺は、志水崎家の長男として生まれた。名前は庄之助。年は16。平成も終わろうとする現代に、こんな時代劇みたいな名前を俺につけた名付け親のじいちゃんを恨む。いや、でも、同級生に「変な名前」とからかわれるのは新学期の初めだけだし、この名前のお陰で一発で顔を覚えて貰えるから、まあラッキーといえばラッキーかもしれない。
 この古臭い名前だけならまだいい。名前だけなら、俺はこの家に生まれた事を恨んだりはしなかった。 そう。俺は、現代を生きる忍びなのだ。笑いたければ笑ってくれ。だけど、事実なんだ。

 志水崎家の家系図をさかのぼると、鎌倉時代にまでさかのぼる。俺らの御先祖様たちは、代々この町周辺を納めていた殿様に仕える忍びだったらしい。なんでも最初の御先祖様である佐助という人が、お殿様に命を救われて、それから仕えるようになったらしい。それから志水崎家の長男は、その殿様に仕え、結婚もせず、殿を守るためだけに生き、そして死ぬまで殿のそばに仕え、一生を終える。
 そのお殿様の血は、志水崎家と同様に平成になった今も続いている。それが「由比森家」。両家の血は途絶えることなく、続いた。そして、先祖代々継がれてきたのは、血だけではない。『志水崎家の殿をお守りする』その仕来たりも、未だに継がれているのだ。
 
 そう、俺は、この世に生まれた瞬間に、すでに運命が決定していた。俺は一生、由比森家の殿を守るために生きていかなければならないのだ!!

 そんな運命を背負わされるだけでも最悪なのに、その守る対象というのが、さらに最悪だ。節度をわきまえた理知的な人物なら、まだ仕えがいがあった。だけど、その守らなきゃいけないのが、ワガママ放題のどうしようもない女、同じ高校に通うミチルなのだ。 

「遅いわ!庄之助!私を何分待たせるのよ!」
屋上に一人、仁王立ちしていたのは、そのミチルだ。学食のカレーパンを買ってこいという命令に従い、俺は走って買いに行ったのだ。
この女・・・!殴りたくなる衝動をなんとか押さえて、俺は
作者にコメント

似た条件の即興小説


ユーザーアイコン
作者:しずき お題:自分の中の夕日 制限時間:30分 読者:7 人 文字数:551字
叔父が姿を消したそうだ。いわゆる「失踪」というやつだ。 叔父の姉である母に頼まれた僕は、叔父の暮らしていたアパートを訪ねることになった。賃貸契約を滞りなく解除 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:モフモフうさぎ お題:彼女が愛した成熟 制限時間:30分 読者:7 人 文字数:1890字
岬ヶ原甘音はとにかく成熟したものが好きだった。青い果実など眼中にない。 それは文字通りの意味だった。柿ならば皮の下がドロドロのゼリー状になったものを、ヘタを取 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:チキン お題:ゆるふわな息子 制限時間:30分 読者:6 人 文字数:670字
俺もすでにアラフォーカラダに衰えを感じることは多々あるわかりやすいところで言えば物覚えが悪くなったこと。人の名前が浮かんでこないイライラしやすくなったこっちは静 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
愛でつ休みつ ※未完
作者:匿名さん お題:昼の子犬 制限時間:30分 読者:0 人 文字数:687字
目の前で寝そべるゴロウ。ごろんと腹を見せている。縁側の日ざしは暖かく、照らされる彼は心地よさそうに目を細めていた。 菜月は彼の腹をさする。包み込まれるような触 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:きょうごく お題:弱い強奪 制限時間:30分 読者:17 人 文字数:1298字
なんとしてでも付き合いたい。その男は彼女を一目見てそう思った。彼女がスクランブル交差点を横切ろうものなら、周りの視線を一身に浴びてまともに渡りきることはできな 〈続きを読む〉


ユーザーアイコン
作者:匿名さん お題:走る言い訳 制限時間:30分 読者:4 人 文字数:1439字
――持久走にマジになるのって、ないよね。 誰かがそう言っていた。いや、誰もがそう言っていた。全力で何かに取り組むのはダサいこと。ガリ勉はつまらない。みんなそう 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:匿名さん お題:ロシア式の嘘 制限時間:30分 読者:4 人 文字数:1036字
酒場で回りの客を窺いながら1人グラスかたむけていたその女はロシア人だった。――あの男は簡単に落ちそうだわ 彼女は日本人離れした丹誠な顔立ちのセクシーな口から流 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:モフモフうさぎ お題:わたしの好きなにわか雨 制限時間:30分 読者:14 人 文字数:2021字
わたしはにわか雨が好きだ。それも秋になりかけた頃にすっと降るにわか雨が。 幼い頃、わたしの住む地方ではにわか雨がまず降らなかった。 今よりもずっと涼しかった頃 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:でぴょん お題:わたしの好きなにわか雨 制限時間:30分 読者:16 人 文字数:477字
雨の香りが街中を包み込む。雨上がりの秋風が私は好きだ。秋風はジメジメとした湿気もからっと吹き流し、冷たくもなく優しい風が私の全身をそっと撫でてくれる。街路樹や 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:モフモフうさぎ お題:群馬の強奪 制限時間:30分 読者:9 人 文字数:1944字
ある宇宙での話だ。 我々が知っている大宇宙は、大空洞(ボイド)と呼ばれる何もない空間を中心として、洗濯機の水が渦巻くようにその周囲に無数の泡状構造が構成されて 〈続きを読む〉

ichidukiの即興 小説


ユーザーアイコン
人体冷凍保存 ※未完
作者:ichiduki お題:冷たい液体 制限時間:15分 読者:37 人 文字数:596字
「申し訳ございません。もうこれ以上、治療法は残されておりません」両親と担当医が話しているのを偶然聞いてしまった。ドア越しに母の震える声が聞こえてきた。「そんな、 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:ichiduki お題:灰色の夜 制限時間:15分 読者:51 人 文字数:375字
「おじいちゃんが子供の頃はな、まだ、夜空を見ることができたんだよ」僕は、ふと、生前のおじいちゃんの言葉を思い出した。つい昨日、おじいちゃんの二回忌を終えた。優し 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
僕の街 ※未完
作者:ichiduki お題:興奮した団地 制限時間:15分 読者:38 人 文字数:594字
僕はこの街が嫌いだった。 ここら辺は工業地帯ということもあり、僕の住む団地の住人のほとんどが工場に勤務していた。僕の父親も、近くの化学工場に勤務する会社員だっ 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:ichiduki お題:最強の地獄 必須要素:この作品を自分史上ぶっちぎりの駄作にすること 制限時間:15分 読者:53 人 文字数:489字
気がつくと、僕は死んでいた。自分が死んだと気がつくのにしばらく時間がかかったが、ごうごうと燃える炎が自分の回りを取り囲んでいて、目の前には、大きな机があり、そ 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:ichiduki お題:真実のボーイズ 必須要素:奴の小指 制限時間:1時間 読者:53 人 文字数:1962字 評価:0人
ここ最近、カズマの様子がおかしい。俺に対してよそよそしくなった気がする。暇を見つけては毎日のように俺のアパートにやって来ていたのに、ぱったりと来なくなった。大 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:ichiduki お題:恋のカリスマ 制限時間:30分 読者:46 人 文字数:1091字
私は男に困ったことがない。そんなことを胸を張って言える人生ならばどんなによかっただろう。最後の彼を別れてから5年が経とうといた。それからというものの、浮ついた 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:ichiduki お題:情熱的な母性 制限時間:30分 読者:41 人 文字数:1152字
私が高校教師になったのは、親がそうしろと言ったからだ。私の人生は、ずっと親のいいなりだった。高校も、大学も、親が指定する学校に入った。引っ越し先のアパートも、 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:ichiduki お題:かっこいいしきたり 制限時間:30分 読者:41 人 文字数:875字
時代錯誤も甚だしい。だけど、これが現実だ。俺は、志水崎家の長男として生まれた。名前は庄之助。年は16。平成も終わろうとする現代に、こんな時代劇みたいな名前を俺 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:ichiduki お題:怪しい冬 制限時間:30分 読者:45 人 文字数:1007字
俺は小さい頃から冬が嫌いだ。冬がくるとろくなことが起こらない。その日も俺は、コンビニのレジに立っていた。店の外はすでに日が沈んでいて暗く、おまけに雪が降ってき 〈続きを読む〉