お題:煙草と娘 必須要素:Twitter 制限時間:15分 読者:27 人 文字数:901字

かっこいい人にはね
 いつからだろうか、煙草という存在を、そこまでかっこいいものと思わなくなったのは。
 いつからだろうか、あんなもの吸おうと思うんじゃないと、姉に怒られなくなったのは。
 いつからだろうか、父親が煙草を吸っている姿こそが、一番かっこいいと思ってしまったのは。
 いつからだろうか、姉が煙草を吸い始めた姿を、かっこいいと思ってしまったのは。

「よくもまあそんなにスパスパ吸い続けられるわね」
「んー……、まあ、大学生ってそんなものよ」

 ふーっと煙を吹くその姿は、どこか親父に似ていた。あの人も同じように、煙草をこの世で最高の嗜好品だと勘違いさせるような、かっこいい吸い方だった。

「あんたも吸えばいいじゃん」
「いやよ」
「あんたの彼氏は吸わないの?」
「彼氏じゃない」

 灰皿に灰を落とす姿もどこか絵になっている。こんな不良な感性であるのに、勉強も運動も得意だという。煙草を吸う人間がスポーツ選手になれないというのは、結局人それぞれということなのかもしれない。

「へえ~~~。まあすずならもっと良い男見つかると思うよ。てかアイツの隣にいる男たちの方が良いじゃない。特にほら、あの男に引っ付いて歩いていた奴。朝比奈? とかいう」
「別に姉さんには関係ないじゃない。あたしはあたし、姉さんは姉さんで色々やっていて頂戴。だいたい部屋内で煙草吸っていい訳? 最近そういうのも厳しいんじゃない?」
「へっへっへ。隣の男がTwitterであたしの悪口言っていたけど、管理人さんにはバレてないからセーフだ」

 そう言って、灰皿に煙草をおいて、スマホの画面をあたしに見せてきた。どうやら隣の大学生はすごく嫌煙家らしい。だけどもTwitterで愚痴るだけしかしないのだから、この姉に逆らえないタイプなのだろう。

「ま、すずが好きになった男が普通の男のわけがないか。お姉ちゃんは嬉しいよ。あんなすずを愛してくれる男がいたなんて。願わくばあたしのことをもう一度お姉ちゃんと読んでくれ」
「いやよ」
「あれ? 愛してくれているんだやっぱり」
「……」

 やっぱり、姉妹というのは逆らえないものなのかもしれない。
作者にコメント

似た条件の即興小説


ユーザーアイコン
作者:匿名さん お題:煙草と娘 必須要素:爆弾 制限時間:15分 読者:153 人 文字数:410字
20XX年から始まった第4次世界大戦が間もなく破壊と言う形で終焉を迎える。50年もの戦局により地球は毒ガスと貧困と死で満たされた。極一部の富裕層と研究者のみ火 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:DDT お題:戦争と接吻 必須要素:Twitter 制限時間:15分 読者:30 人 文字数:331字
遠い昔、わたしが生まれるずっとずっと前。おばあちゃんがまだ小さな子どもでおばあちゃんのママの背中におんぶされていた頃、となりのとなりの国で戦争があった。ある日海 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:呉葉@6/13 お題:茶色いアパート 必須要素:Twitter 制限時間:15分 読者:21 人 文字数:598字
古びたアパートだった。どこからともなく隙間風が入り込んできて冬は寒いし、昨今騒がれる温暖化のせいで扇風機の身で乗り切るには夏は暑すぎる。そんなあばら家に、住んで 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
夢の天井 ※未完
作者:匿名さん お題:地獄天井 必須要素:Twitter 制限時間:15分 読者:17 人 文字数:1092字
地獄の天井。それが私に迫ってくる。怖い。マグマのように熱い針が、着実に私に近づいてくる。恐怖に目を閉じ、痛みを覚悟する。思い浮かぶのは、友人達や彼氏。両親との楽 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:和委志千雅 お題:経験のない経験 必須要素:Twitter 制限時間:15分 読者:50 人 文字数:901字
「あの・・・Twitterとかやってますか?」と、聞かれてジュンってした。股が。ひっ・・・。って思った。そういう時、大抵の場合ラインやってますか?と聞かれるのが 〈続きを読む〉


ユーザーアイコン
作者:Qten お題:小説家の血 必須要素:Twitter 制限時間:15分 読者:78 人 文字数:463字
「これも駄目、か・・・」高校生小説家としてデビューしたが、売れたのは1作目だけ。その後は鳴かず飛ばずで低空飛行を続けること10年。書く速度がそれなりに早く、仕事 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:匿名さん お題:来年の諦め 必須要素:Twitter 制限時間:15分 読者:98 人 文字数:834字
自分でも、情けないなと思う。なんとなく検索して見付けてしまったのは、仲の良かった……昔好きだった人のアカウント。 こちらから声を掛けるでもない、ただ、たまにタ 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者: お題:軽いヒロイン 必須要素:Twitter 制限時間:15分 読者:144 人 文字数:394字
-ヒロイン-物語開始時点で主人公と恋人同士であるか物語が進むにつれて恋愛感情を持つようになる女性や、女性への恋愛感情をまだ持っていない主人公に先立って彼への恋愛 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:妹ラリスト@小説家になろう お題:穏やかな経歴 必須要素:Twitter 制限時間:15分 読者:198 人 文字数:1126字
人間、誰にでも向き・不向きというものがある。 忍耐強い人、継続力のある人、文章力のある人……僕は残念ながらそのどれにも当てはまらないようであった。 twitt 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:羽貫 静 お題:信用のない成熟 必須要素:Twitter 制限時間:15分 読者:138 人 文字数:530字
いや。無茶ぶりにも程ってものがあるでしょう。例えばいま、ちょっと電車待ちの時間があったからとTwitterを開いていて、そういえば先日連携したアプリで15分小説 〈続きを読む〉

ダツ・ Ambroseの即興 小説


ユーザーアイコン
作者:ダツ・ Ambrose お題:ナウい外側 制限時間:15分 読者:13 人 文字数:1066字
「城壁を縦に登りたいとは思わぬか」「意味がわかりませぬぞ義母上」「いや、だから、私は城壁を、この素晴らしい最先端の技術で作られた外壁を、縦に登りたいのだ」「わか 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:ダツ・ Ambrose お題:オチは奈落 制限時間:15分 読者:9 人 文字数:1169字
越智は奈落に落ちることになった。何故落ちることになってしまったのか、それは彼が戦人としてあまり美しくはない立ち振る舞いをしていたからだという。しかし越智は思う 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:ダツ・ Ambrose お題:宗教上の理由で魚 制限時間:15分 読者:15 人 文字数:919字
「肉はよく『宗教上の理由で食べてはいけない』って言われるけどさ、魚ってそんなことないよね。やっぱりエラ呼吸は食べても良いってことになるのかな? クジラとかイルカ 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:ダツ・ Ambrose お題:重い正義 制限時間:15分 読者:17 人 文字数:977字
裏切り者、卑怯者、姑息、そんな言葉をかけられた時、私は生きているということを実感してしまう。快楽を得る手段としては、おそらく適切ではない。だけども薬物やらアル 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:ダツ・ Ambrose お題:夏の奈落 制限時間:15分 読者:14 人 文字数:1007字
夏のある日、プールに行こうとクラスの誰かが言っていた。私は含まれていないと思ってはいたが、どうやら彼が来ると言うことなので私も数に入れたいらしい。曰く、彼は鬱 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:ダツ・ Ambrose お題:昔の恋 制限時間:15分 読者:13 人 文字数:1054字
幼馴染みという言葉を初めて意識したのは、恐らく小学校三年生くらいの頃であっただろうか。 どうやら私は同学年の誰よりも成熟していたらしく、それがどうしても近寄り 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:ダツ・ Ambrose お題:白いカリスマ 制限時間:15分 読者:20 人 文字数:704字
日々権謀を巡らしている人間も、人前に現れる時は煌めく純白の姿。その姿を見れば、誰しもが彼女のカリスマに酔いしれる。 男は穢れた欲望を持ちながらも、それ以上に従 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:ダツ・ Ambrose お題:フハハハハ!それは食堂 制限時間:15分 読者:17 人 文字数:834字
「なにわろてんねん」「なんで関西弁なんですか」 なんとなく、と彼は言った。ならばそうですかと返すしかない。 そのポスターは、何故だか知らないけれども偉そうな男性 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:ダツ・ Ambrose お題:同性愛の体 制限時間:15分 読者:11 人 文字数:1300字
どうして僕は彼が好きなのだろうか。なぜ男である彼で性的な興奮を覚えてしまうのだろうか。わからない。わからないけれども、それを彼に伝えたらこう言うだろう。「好き 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:ダツ・ Ambrose お題:哀れな木 制限時間:15分 読者:15 人 文字数:1159字
「誰かとこの桜を一緒に見たような気がするだよなあ」 家の近くのとある場所に、桜の木があった。 春になれば満開の花を咲かせてはくれるのだけれども、場所が場所であり 〈続きを読む〉