お題:絶望的な罪 制限時間:15分 読者:63 人 文字数:818字

姿の見えない怪物
(#131)

 自分が何らかの罪を犯している、あるいは過去に罪を犯したという経験は、自分の一生につきまとい続けることになる。
 罪に対する罰は折に触れて訪れる。
 それは結局は自分自身が創り出した自分への罰なのだけれど、とても苦しいものである。
 自分で自分を苦しめるなんてナンセンスだと思うかもしれないけれど、それは無意識的なもので、いくら目を逸らしてみても逃げることは難しい。
 だから、罪を犯し続けることは自分にとっては自傷行為に他ならない。
 であるのに、どうして人は罪を犯すのだろうか。

 自分が蔑ろにされているという感覚が、私にとっての罰であるような気がしている。
 私の目の前で、私以外の人々が楽しそうに話をしている光景。
 自分もそこに加われば、その孤独感や劣等感は拭い去れるのかもしれないけれど、プライドが邪魔をするのか自分は行動を起こさずに様子を観察している。
 その内に誰かが自分に声をかけて仲間に入れてくれるだろう、そんな期待を持ったままで無表情に作業をし続けている。
 第三者の視点でその光景を眺めたならば、それは一般的な当たり前の光景として映るのかもしれない。けれど、当事者の心の中では様々な想いが渦を巻いているのだ。
 拗ねるとか、羨むとか、そんな感情の裏には、相手を傷つけたいという攻撃的な欲望が顔を隠している。それを自分自身で見ない振りをしているけれど、我慢することで生まれる鈍い痛みが消えることはない。
 全てが自分の思い通りに動くわけではないのだ。
 そこにいる全ての存在が心地良いように自分の想いを閉じ込めることが正しい選択なのだろうか。
 きっとそうではないと感じているからこそ、私は自分の想いを優先するという選択を下した。
 その結果としての現状であるのだから、それは仕方のないことかもしれない。
 だから、ひっそりと存在感を消してしまおう。
 そうすれば自分が蔑ろにされているという感覚
作者にコメント

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