お題:僕と人々 制限時間:15分 読者:39 人 文字数:372字

異星のひと
大きな隔絶だった。とても、人間が一生で踏み出せる歩数では、到達できないほどの。あるいは、喉が裂けるまで叫んでも木霊すら響かないような。決して手の届かない、夢想の彼方。そこに、僕以外のすべては生きている。
愛する人も、憎む相手も、特別な感情を持たない傍観者も、まだ見ぬ誰かも。彼らは言葉が違っても、たとえ信じるものがかけ離れていたって、同じ土に似たような種を蒔いて毎日を暮らしている。「この人とは永遠にわかりあえない」と思いながら、背を向けて別の目的地を志し、そして必ずまた交差する。
何千年と異なる大陸で文明を育んでも、結果、たいていのことが共通してしまう。それが人間。
...では、僕は?
語り継がれる名作に触れて、誰も口にしたことがないような感想しか抱けない、そのことにもうずっと前から気づいていたと知ったら、あの人達は僕をどうするだろう。
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