お題:愛すべき門 制限時間:15分 読者:87 人 文字数:590字

タケル ※未完
「いってきまーす。」

「ちょっと、香住!朝ごはん食べたの?」

「時間が無いからいいー!」

母親の声を背中に、私は玄関の扉を開けた。

「うう、寒いッ……。」

昨日の天気予報によれば今日はこの冬一番の冷え込みだ。
冷たい空気が顔に痛い。
えい、と自分に喝を入れて、私は家の門をかけ出た。

その時、目の端に移った向かいの家の様子に私は足を止めた。

廃屋となって久しい、お向かいの家。
その家の横に重機が止まっていた。
私は直感した。
ーーついに、この日が来たのだと。



小学生の頃、向かいの家には男の子が住んでいた。
タケルと言う名前の元気な子だった。

当時、体の弱かった私は、学校を休みがちだった。
学校を休んだ日は二階の自分の部屋から、元気そうにかけていくタケルを見るのが少ない楽しみだった。
しかし、ある日を境にタケルの姿を見なくなった。
次第にタケルの家の庭には雑草が生い茂り、家は朽ちていった。

あとから親に聞いたところ、どうやら夜逃げをしたという事らしい。



向かいの家なのに話をしたことすら無かったタケル。
いざ取り壊されると思うと、あの頃の事を唐突に思い出す。

元気よく門を開けて、かけていった姿。

すっかり錆びついた門は錆びついた音を立てながら木枯らしに吹かれて揺れる。

「どうしてんのかなぁ……。」

その時、作業員の男の火とが
作者にコメント

似た条件の即興小説


ユーザーアイコン
死後 ※未完
作者:わんこ お題:早すぎた血液 制限時間:15分 読者:4 人 文字数:513字
どくどくと血が流れていく。右手の動脈に傷を負い、血液が大量に流れ出していく。もう意識を保てるのもあと少しだろう。手で傷跡を抑えても無駄なようだ。止めどなく血液は 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:ダツ・ Ambrose お題:軽い汁 制限時間:15分 読者:11 人 文字数:1206字
「告白されちゃった」「ぶっ! ぐっほぐっほ……」 啜っていた味噌汁を、彼は吹き出しそうになった。だけどそれを最小限しか零さない所はこういった事態に慣れているとい 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:ダツ・ Ambrose お題:不思議な体 制限時間:15分 読者:16 人 文字数:1290字
「ということで、今日はあなたにインタビューをしたいと思います」「どういうこと」「まず、いつ頃からその力が使えるようになったのですか」「え、あ、そうね。うーん、半 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:にいろちゃん@Vのモノ お題:今度の孤島 制限時間:15分 読者:10 人 文字数:204字
また新しい生活が始まった。いつも俺の生活は唐突に終わる。せっかく住み心地がいいようにしたのに。俺が住むことは叶わないらしい。今度の生活はいつも以上に難産だ。無茶 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
bba ※未完
作者:日ノ宮理李@りゅうはきらい お題:暗いババァ 制限時間:15分 読者:13 人 文字数:1023字
夜道には不審者が現れるから注意しなさいと担任は話してた。それとあまり遅くならないようにも言ってた。 塾で遅くなるから僕にはどうしようもない。誰か一緒に帰ってく 〈続きを読む〉


ユーザーアイコン
作者:南野 ツバサ お題:今度の冥界 制限時間:15分 読者:7 人 文字数:306字
「んん……」 ローズは目を覚ました。 あたり一面には何もない薄暗い空間が広がる。 ひんやりとした空気が肌を撫で、だんだんと頭が冴えてくる。 「そうか……私は… 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:雨宮ヤスミ お題:春の躍動 制限時間:15分 読者:12 人 文字数:1059字
もう四月も半ばを過ぎるというのに雪がちらついている。 気まぐれな春の天気というわけではない。この辺りは、ずいぶんと長い間冬を引きずっていた。 この年になってか 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:でよんし お題:緑の水 制限時間:15分 読者:9 人 文字数:190字
女子学生を中心に爆発的人気で連日長蛇の列が止まらない人気店があるそうだ。何でも緑色の水を出すお店何だそうで...それで緑の水ってじゃあ一体何なんだ? お茶でもな 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:匿名さん お題:イタリア式の映画 制限時間:15分 読者:6 人 文字数:320字
愛している、とか聞こえたかもしれない。友人がイタリア映画が見たいとかわけわかんないことを言うからそんな感じのやつを借りてきたらがっつり恋愛映画だった。同性と騒 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:akari お題:不幸な太陽 制限時間:15分 読者:17 人 文字数:422字
コップに入った水道水。そこに牛乳一滴垂らしても、白く染まることはない。霧散して、間もなく消えてしまうだけだった。 だから、私は重ねることにした。 髪は短く、明 〈続きを読む〉

歪鼻(イビツバナ)@エブリスタ・ストリエの即興 小説


ユーザーアイコン
タケル ※未完
作者:歪鼻(イビツバナ)@エブリスタ・ストリエ お題:愛すべき門 制限時間:15分 読者:87 人 文字数:590字
「いってきまーす。」「ちょっと、香住!朝ごはん食べたの?」「時間が無いからいいー!」母親の声を背中に、私は玄関の扉を開けた。「うう、寒いッ……。」昨日の天気予報 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:歪鼻(イビツバナ)@エブリスタ・ストリエ お題:空前絶後の船 制限時間:15分 読者:62 人 文字数:541字
「ここを、こうやって、こうすると……ほら!」小さな手を器用に使って笹の葉を折る女の子。そうして出来上がったのは可愛らしい笹舟だった。「はい、どうぞ。」そう言って 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:歪鼻(イビツバナ)@エブリスタ・ストリエ お題:緑の家 制限時間:15分 読者:57 人 文字数:720字
「こんなところにも人が住んでるのか。」高層ビルが立ち並ぶオフィス街を歩く中、私はぽつんと建つ一軒家を見つけ、その足を止めた。その家は四方とも道路に面しており、道 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:歪鼻(イビツバナ)@エブリスタ・ストリエ お題:でかい即興小説 制限時間:15分 読者:68 人 文字数:659字
これまでに私が見た即興小説というのは、推敲ほぼしていないものばかりなので、やはりどうあがいてもスケールの小ささが目につく。加えて、限られた時間内で書き上げられる 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
HoneyRain ※未完
作者:歪鼻(イビツバナ)@エブリスタ・ストリエ お題:奇妙な霧雨 制限時間:15分 読者:93 人 文字数:596字
「もう売り切れだって?」近所のコンビニを訪れた私は素っ頓狂な声を上げてしまった。本日発売のコンビニ限定フレーバー。『蒲焼のタレ』コーラ。蒲焼のタレとコーラの味は 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:歪鼻(イビツバナ)@エブリスタ・ストリエ お題:宗教上の理由で俺 制限時間:15分 読者:81 人 文字数:666字
「いったい誰だ、楊枝を無駄遣いしたやつは!?」学食のテーブルの上に散乱した無数の楊枝。どれもが真ん中でポッキリと折られている。これでは奥歯に詰まった何かを取るこ 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:歪鼻(イビツバナ)@エブリスタ・ストリエ お題:楽しい曲 制限時間:15分 読者:56 人 文字数:412字
私は集中したい時には必ず聞く曲がある。その曲はいわゆる「マーチ」と呼ばれる分類だ。某チョコレート菓子にも使われる、この「マーチ」。「マーチ」は楽しい曲の代名詞と 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
他律的空腹 ※未完
作者:歪鼻(イビツバナ)@エブリスタ・ストリエ お題:昼の超能力 制限時間:15分 読者:138 人 文字数:548字
「馬鹿なっ……。まだ11時前だぞ?」就業中の私を突然襲った空腹。そのあまりの空きっぷりに私はデスクに突っ伏した。「どうして、こんなに腹がへるんだ?」朝ごはんはし 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:歪鼻(イビツバナ)@エブリスタ・ストリエ お題:夜と太陽 制限時間:15分 読者:149 人 文字数:726字
変死体の報を受けて、私は日の出とともに現場へと向かった。到着するやいなや、被害者の様子を確認する。「こりゃぁ、ひどい」横たわった男性の全身を覆うやけど。それが被 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:歪鼻(イビツバナ)@エブリスタ・ストリエ お題:ひねくれた軽犯罪 制限時間:15分 読者:68 人 文字数:443字
僕は夜に小をもよおしたら、必ず行く場所がある。ーーそれは、隣の家の花壇。その花壇には、特に珍しくもないモッコウバラが植えられている。僕は周りに人気がないのを確認 〈続きを読む〉