お題:8月のキス 制限時間:30分 読者:97 人 文字数:852字

8月のキス
8月は甘くない。
夏は開放的になるから、誰だってふしだらがあって当たり前だ。
私だって高校生の時は好きでもない奴等と好き勝手に体を重ねていた。
制服で食われるのは今しかない。コスプレなんて意味がない。この制服を来て学校に通っていることが何よりのステータスなんだ。
何を考えているのか、金で私を買ったつもりでいるらしい相手は一万とか羽振り良く私にくれる。
別に要らなかったけれど、貰わないわけじゃない。
私が高校生でこんなに淫らになっていたということが良いんだ。そこに金ほしさとかそういうものはない。制服で乱れたかっただけ。

当たり前だけどキスを交わす。真面目な人はちょんと触れるところから始めるが、がっつきたい、淫らにさせたいと思う人は一気に舌を入れてくる。
どちらでもいい。私にとってキスはただの前戯だとしか思っていない。奥に疼く熱さを早く埋めてほしいと思いがムラムラと焦らされるだけ。
そう思っていた。
その日は、夏休みの教室でクラスメイトあんまり冴えないような男子とする約束をした。
男子の中では私が「ヤリマン」として名が知れ渡っているようで、童貞を早くも無くしたい彼が私に申し込んできた。
だから、キスが本当に覚束ない。
ここまでやってきた人達はそれなりの熟練があったんだと思い知らされる。
「違うわよ…、もっと力を抜いて」
「…で、でも」
「弱音吐かないで。当ってるんだけど」
「ご、ごめん」
キスってここまで手を焼くものなんだと始めて知った。同時に私はあの男たちに優しくエスコートさせられていただけなんだと気付く。
そんなにしてくれるのにお金を払ってくれるだけ紳士なのかもしれない。今のこの男子なんか自分の興奮を抑えるだけに必死で、唇は固く歯が当たる気分だし鼻息は荒く、抱く腕は締め付け過ぎている。
それだけど、ちゃんと最後までやりきれるのがやっぱり本能なのかもしれない。
男子は2、3分腰を揺らしてすぐに果ててしまった。キスのやり方さえままならなかったのに、一人前に欲望を私の奥に出した。
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