お題:刹那の四肢切断 必須要素:ゴルゴンゾーラ 制限時間:15分 読者:35 人 文字数:1128字

前を向いて


……そう、気が付いたら私の手足はなくなっていた。



20xx年某日某所、ひどい交通事故だった。
ドライバーの男は何かしらの薬物を使っていたらしい
高速道路を逆走し正面衝突した車から玉突き事故が発生。
死者数名、負傷者十数名の大規模な事故となった。

私はその事故で手足を失った。
命が助かっただけマシだったのかもしれない。
だって私の両親はその事故で……


私はそのあと叔母の家に引き取られた
手足を失い、親も失い、明日への希望すらも失われた。
そんな私を救ってくれたのは叔母だった。


「ねぇゴルゴンゾーラって知っている?」

私が手足を失った生活に慣れて、でもこんな醜い姿を世間にさらすことなんてできないまま
家にずっと引きこもっていた時期に叔母はそんな言葉をかけてきてくれた。

「ゴルゴンゾーラってチーズの一種類なのよ。」

叔母はいつも楽しそうに話しかけてくれる。
私はそんな叔母のことが大好きではあったけど、迷惑をかけているという意識からか
どうも叔母に対して素直な態度がとれないでいる。
うまく出せない感情をもどかしく思いつつも私に気にせず叔母は話を続ける

「ゴルゴンゾーラって青カビが生えたチーズなんだけどね。とってもおいしいの」

そんなことは知っている。有名なチーズだ。
私はなんでそんなことを話し始めたのか、疑問に思いつつ「へぇそうなんだ。」と相槌を打つ

「カビが生えて立っておいしいものはあるのよね。」

叔母はそう言ってちょっと言いよどんだ感じがした
いつもの叔母らしくないなあと思った瞬間に叔母は決心したような顔を見せる

「だからさ、カビが生えたぐらいでこう…くよくよしてちゃいけないと思うの」

あぁそういうことか、私を励ましてくれてるのか……
うれしいけど…どこか反発してしまう気持ち
そんな気持ちが表に出たのだろうか、叔母がしまったという顔をした

うれしいはずなのになんで素直になれないんだろう?

「ごめんね……そうだお茶でもいれようか」

叔母はそう言って立ち上がりキッチンへと向かおうとした。
ここで何か言わなきゃ変われないかな。
叔母がせっかく勇気づけてくれたんだから

「…ありがとう」

そういうのが精一杯だった。
でもその精一杯で叔母は笑顔になってくれた。

せめて前を向く自分を見せてあげたい


初めてそう思った。

「まず何から始めたらいいかな?」

自然と口から出た。

「そうね……そうだ、今度私と一緒に生け花教室にでも行ってみる?」

叔母は楽しそうにそう言ってくれた。
私もあの事故いらい始めておもしろそうだと感じた。

私もゴルゴンゾーラみたいな人間になれるかな…
そうs
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