お題:うへへ、電話 制限時間:1時間 読者:152 人 文字数:1527字

陰キャなオタクがリア充している件について
初めて付き合った彼女はバーチャルに近い。

俺達はオタクしか集わない、言わばオタク専用のマッチングアプリで出会った。
当たり前だが、オタクなので精通している場所が一緒なら話がとことん合うしそれだけでコロッと恋に落ちる。本当に簡単だ。
当たり前だけど連絡ツールのアイコンは好きなキャラクターか自分の書いた二次イラストだからお互い顔を見たことがない。
それはそうだろう。オタクは、自分に自信がないから。だから、皆に負けない趣味を持つ。勝とうとするより自分を守るために。自分の世界を壊されないようにどんどん深いところへ落ちていく。
付き合う時だって連絡ツールのチャットで「好きです。付き合って下さい」と言って「はい、良いですよ」ていうのから3ヶ月経っただけのこと。
普通の付き合うっていうのはわからないが、リア充ならきっともうキスやエッチとか、俺の想像範疇外のこと簡単にやりのけてるんだろう。
俺なんか「電話しませんか」という一言を書いては消して送らないということを小一時間繰り返している。
で、電話してぇ。声、聞いてみてぇ。
それだけで抜ける気持ちさえする。
急に電話しませんか、なんて来たらキモいかなとかいやそもそも付き合っているんだしとか、元々キモいよなとか。どうでも良いことばっかり考えて先に進まない。だからと言って辞めたいかというとそういうわけではなく、諦めたくないという気持ちも若干控えめに言って米粒程度ある。
これだとまるで俺が彼女のことを好きでも何でも無いみたいに聞こえる。そういうことではなく俺の肝が一口サイズだってこと。
突然、スマホがビリヒリと動き出した。
俺の一口サイズの肝がきゅっと縮んだ。
で、で、電話??で、電話???だ、誰からよ、、、まぁじか、えええ……。
彼女のアイコンと名前、これは間違えなく彼女だ。
な、何かあったんだろうか、俺に電話こんな時に??
これは震える指でアイコンを通話まで引っ張る。
「はっ、ふぁい!」
案の定、声が上擦る。はい、おわたー。
「…もしもし、急にごめんね」
……………………………………………………。
むっちゃかわええやん。
かわええ声やんか。
てか、ネカマとかに騙されているのではと思っていた時期もあったけどそうじゃなくてよかった。
めっちゃ可愛い声の女の子だ。
「う、ううん。どうかした?」
「えっと、…………声聞いてみたくて……」
ふぁああああ、これがリア充の気持ちなのか!?
なんだこれ、超絶幸せ。
誰か安価に流すなよ!?俺の選択をさせてくれ。
「俺も…聞いてみたかった」
「え、本当に…!」
嬉しそう………、こんなキモオタでも女の子を喜ばすことが出来るんですねー。
「あのさ……」
から始まったのは、チャットと同じオタトーク。ああ、本当にこの子と話していたんだと実感する。てか、チャットよりも断然楽しい。迷惑なんじゃないかってくらない語ってしまう。
「……って、そろそろこんな時間か…」
「あ、ごめんね…、つい」
「いや、いいよ」
どちらも電話を切りたくない気持ちがあってうやむやしている。よし、ここは俺が…、、
「ねぇ、あのさ、今度の土日どちらか暇だったらアキバ一緒に遊びに行こう!?」
ブチッ。え、切れたんだけど。なに今の捨て台詞。
え、本当に?本当に会っていいのか?
こんな時間だしもう寝た方が良いし、てかもう朝方なんだけど。ん、ん、どういうこと??
と、とりあえず友達に連絡か、あとツイッターかやっぱりスレに呟こう。なんだこれ。
結局俺が辿り着くところはここか。何だか情けない。
でも、あの可愛い声の彼女のために俺はもっと男を磨かなきゃダメだ。と思ってはいる。控えめに言って。
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