お題:求めていたのは蟻 制限時間:15分 読者:11 人 文字数:688字

求めていたのは蟻
 二人の男が話し合っている。
「それで、蟻の巣は見つかったのか?」
「はい、空からのドローンでの偵察。加えてソナーを使い、ようやく発見しました」
「ふむ。ようやく……だな」
「はい、長かったですね」

 二人の服装、装備はモノ物しい。蟻を相手にするにはいささか過剰といえるだろう。
「それで、蟻の様子はでどうだ?」
「我々の目を盗み、その規模はかなり拡大していました、早急に対処する必要があるかと。いかがなさいますか?」
「ふむ、炙りだせ。我々が直接巣に乗り込むことはできんからな」
「はっ。してその方法は?」
「ふふふ。奴らの好物は分かっているだろう? それを鼻先でちらつかせてやればよい。さすれば、ワラワラとでてくるであろうよ」
「流石であります! では早速、例の物を用意しましょう」

 二人は勝利を確信してほくそ笑む。

「待て。その前に一つ確認だ。女王の存在は確認したか?」
「そこまでは…・・。内部での個体判別は無理です」
「そうか。万が一にも、女王を逃がしてはいけない。あれがターゲットなのだからな」
「はっ! わが命に代えましても、その勅命を成就します」
「ふむ。よろしい。君は中々優秀な兵士のようだね。此度の作戦、見事成就した暁には昇進を約束しようではないか」
「ありがたき幸せ!」

 二人は急に示し合わせたように笑った。

「ぶ、あははは! 武ちゃん、演技に入り込みすぎ!」
「最初に言いだしたのはお前だろうに。さ、早く資料を採取しちゃいましょう」
「蟻にはやっぱり砂糖だね」
「教授に叱られる前に集めちまおう」

 求めていたのはありそのものであった。
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