ユーザーアイコンDDT
お題:刹那の血液 必須要素:谷崎潤一郎 制限時間:15分 読者:17 人 文字数:478字

縁起でもねえ
子どものころから破天荒でならした兄が、結婚すると言い出した。
長らく別居中の妻子がいる身でありながら。

動転した母親が俺に泣きついてきたので、しょうがない。
5年ぶりくらいに兄のところにでかけていった。
仕事は自分で会社をやっているとかいっていたが、内容は知らない。

一人暮らし適当の狭いマンションには、机とパソコンと無造作に積み重ねられた書類の束やカタログしか見当たらず、生活感は見られなかった。
しかしそこにはすでに、件の女がいた。

何故か高級そうなお召しを着こんだ女は、背筋を伸ばして正座しつつ、俺にクッションをすすめてきた。
クッションの下にも黄ばんだ紙きれ。
役所でとった誰かの戸籍謄本と思われた。
「なにかヤバい商売でもやってるんじゃないの?」
と聞いたら、突然鋭く甲高い声で女が笑ったので、俺はびくりとした。
のんびり顎をかいている兄が口を開いた。

「ほら、昔からの俺の親友の多胡、おぼえているだろ。彼女ね、奴の奥さん」
にっこりと会釈する女。
「まだ離婚してないんだ」

谷崎潤一郎じゃあるまいし。
幸せそうなふたりをみつめていた。
作者にコメント

似た条件の即興小説


ユーザーアイコン
作者:⭕秋牛/七宝明 お題:戦争と靴 必須要素:谷崎潤一郎 制限時間:15分 読者:33 人 文字数:651字
ショッピングモールの休憩スペースは、僕らと同じように、なんだかげんなりとした男性の姿が多く見えた。きっと同じ境遇の人達だろう。同情的な気分を抱きつつ、僕は隣で本 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:匿名さん お題:今年の豪雪 必須要素:谷崎潤一郎 制限時間:15分 読者:28 人 文字数:828字
今年の冬は豪雪だ。ひどい天気だ。とかいいつつ自分の地域で雪は降っていないから、豪雪がどうかわからない。「死ぬということは、生きているよりいやなことです。けれども 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:beta0874 お題:くだらない音 必須要素:谷崎潤一郎 制限時間:15分 読者:62 人 文字数:727字
そこには白と黒のモノトーンの世界が広がっていた。不思議な光景だ。ふらふらとした足取りで、白と黒が交互に折り重なる階段を進む。ここはどこだろう。どうやってやってき 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
人の耳 ※未完
作者:むぢから お題:マイナーな耳 必須要素:谷崎潤一郎 制限時間:15分 読者:50 人 文字数:418字
昔の人がやらかしたせいで、人類は少しめんどくさい存在になってしまった。普遍人類に分類された僕は、顔を隠さずに歩くと好機の目にさらされる。異世界とか、科学者のみな 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:阿呆鳥 お題:団地妻の発言 必須要素:谷崎潤一郎 制限時間:15分 読者:56 人 文字数:771字
「私たちは常に性に対して奔放で、旦那の支配から解放される権利があると思うのよ。だって、このかけがえのない一生のセ○クス・パートナーが旦那ひとりだけだなんて、そん 〈続きを読む〉


ユーザーアイコン
作者:海の庵 お題:斬新な少数派 必須要素:谷崎潤一郎 制限時間:15分 読者:91 人 文字数:332字
大学で谷崎潤一郎が著作の『痴人の愛』に関するある議題が行われた。ネグレクトされている子を引き取ることの是非についてである。勿論、福祉施設がまだ全く整っていなかっ 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:和委志千雅 お題:見知らぬ同情 必須要素:谷崎潤一郎 制限時間:15分 読者:133 人 文字数:882字
毎日、本を読むわけではないものの、電車移動がある日とか、文庫本が一冊でもあると安心する。その日、掴んだのは谷崎潤一郎だった。出かけに一切の確認をしないで掴んだた 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:イっヌ・サイケデリっコ お題:どうあがいても別居 必須要素:谷崎潤一郎 制限時間:15分 読者:200 人 文字数:1044字
「好きな作家は?」の問いかけに「谷崎潤一郎、かな」と少し間を空けて答える。しかし、妻の顔は変わらずに一言だけ「はい、残念」と答える。そして、目の前のトレーに置い 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:和委志千雅 お題:求めていたのは怒り 必須要素:谷崎潤一郎 制限時間:15分 読者:256 人 文字数:930字
学校に行くと、アリの巣穴のように多いコミュニティを形成している蟻女子が、「ねえ、こないだ怖い体験したのよー。暗いところを一人で歩いていたらー」と怖い話をしていた 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:雨音 ♬*¨*•.¸ お題:求めていたのは怒り 必須要素:谷崎潤一郎 制限時間:15分 読者:151 人 文字数:715字
慰み物にされてでももっと愛されたかったんです、と、その本は言っていた。大学の課題で仕方なく読み始めた、谷崎潤一郎の本だった。そのとき私は、将也のことしか頭になか 〈続きを読む〉

DDTの即興 小説


ユーザーアイコン
作者:DDT お題:男の新卒 必須要素:パン 制限時間:15分 読者:9 人 文字数:384字
ファッションには少なからずこだわりがある。男としてはやはり、昔からずっと変わらず靴と腕時計だと思う。それに先端的モバイルを実装したら無敵。そういう価値観を、最近 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:DDT お題:殺された任務 必須要素:ギャグ 制限時間:15分 読者:8 人 文字数:421字
こんな映画をみたことがある。主人公は冴えないことを体現したような男。彼女もいないしリストラされて、生活に人生に行き詰まる。自○する勇気もない。だからなけなしの金 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:DDT お題:戦争と情事 制限時間:15分 読者:16 人 文字数:378字
中世の騎士は貴婦人に想いを捧げて戦地に散った。想い人とはもちろんプラトニックな関係だ。例えば身近な話でいうと、幼稚園の先生に対する初恋。それを永遠に定着させるみ 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:DDT お題:つまらない演技 制限時間:15分 読者:15 人 文字数:454字
ある彼女の話をしよう。いつでもどんなときでもハイテンションな女。24時間変わることがない。寝ている時でもなんというか、寝相がうるさい。とにかく底が抜けたような危 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:DDT お題:刹那の血液 必須要素:谷崎潤一郎 制限時間:15分 読者:17 人 文字数:478字
子どものころから破天荒でならした兄が、結婚すると言い出した。長らく別居中の妻子がいる身でありながら。動転した母親が俺に泣きついてきたので、しょうがない。5年ぶり 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:DDT お題:愛のアパート 制限時間:15分 読者:17 人 文字数:378字
昨年の末頃から、SNS上でうわさになっていた。民宿でもシェアハウスでもネットカフェでもない。見かけは何の変哲もない2階建てのアパートだが、どんな人でも24時間迎 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:DDT お題:茶色い夏 必須要素:トランプを武器にして戦いそうな男 制限時間:15分 読者:15 人 文字数:506字
「年々、気温が下がっています。地球規模の危機に直面しているのです。温暖化対策を呼び掛けていたのは、いったい何だったのでしょう。わたしは今になって、初めてわかりま 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:DDT お題:昔の電車 制限時間:15分 読者:13 人 文字数:281字
山手線で一周すると後利益があるんだって、とうちのお祖母ちゃんは言っていました。本意はわかりませんよ、年寄りの縁起物くらいに考えてくださいね。でもお祖母ちゃんは最 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:DDT お題:見憶えのある蟻 制限時間:15分 読者:17 人 文字数:409字
「いまちょうど、台風の目の中みたいですよ」隣に座ったラテン系の外国人が、流暢な日本語で話しかけてきた。身を乗り出して、本から目を上げたわたしの顔をのぞきこんでく 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:DDT お題:素晴らしい借金 必須要素:FX 制限時間:15分 読者:15 人 文字数:440字
投資とバクチはどう違うのか。そんな悠長なことを考えているひまはない。いま押す。いまボタン押さなきゃウン千万は失う。もう三日完徹。時差があるから、オイルダラーの猛 〈続きを読む〉