お題:彼女と食卓 必須要素:人間使用不可 制限時間:1時間 読者:24 人 文字数:522字
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水槽純虚構
僕らの空に、星が降り注いだ。
決まった時間にはじまるそれを僕は食事と呼び、ともに醜く貪るのだった。

くちびるを開き、大して長くもないであろう生命を目的もないまま、この星屑でつなぎとめている。
小さな四角を満たす水のぬるさと、平べったい浮遊の毎日に温度と立体を与えた出来事。彼女がこの牢に落とされたことだ。

満天にはほど遠いものの降る星々は増え、
何しろ彼女と閉じ込められたことだけが僕にとっては真であり
水をひれで切る感覚、天を仰いだ目に膨張する光、星を食べる行為、色のないスパイラルがたちまち青色に姿を変えたのも、出来事による大きな変化だった。


今日も僕らに星が降り注ぐ。
空に広がる小さな粒。彼女の赤い澄んだうろこ。あぶくと合わさりそれはそれは儚げだった。

僕らはみんな纏めて“金魚”と呼ばれているんだと、波紋を通して聞いたことがある。
僕にとって彼女はこの子だけなのに。

僕は半分も食べず、箱の底へからだをしずめた。
彼女の小ぶりな口元がせわしなく動いているのが見える。
いまは、彼女の生命がわずかでもつなぎとめられることだけが、僕の生命の使い道であり理由だ。
僕は黒いひれを小さく動かし、彼女の周りをぐるりと旋回した。


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