お題:大きな囚人 制限時間:15分 読者:19 人 文字数:976字
[削除]


目の前にそびえたつ黒と白のボーダー模様。身長175センチという日本男児にしては平均的な身長である僕だが、僕の目の前にいる彼は僕がどんなに背伸びをしたって、顔を上にあげたって、顔が見えないのである。

彼の名はデビット。彼はあまりにでかすぎる身長が仇となり、ある日、間違って道を歩く蟻を踏んづけてしまうように、待ちゆく人を踏んづけてその数25人をいともたやすく殺してしまった。
彼に与えられた判決は死刑。だがしかし、これにはある大きな問題があった。

日本の死刑を執り行う方法である絞首では……

「た、大変です! デビットの身長がでかすぎて地面に足がついてしまいます!!縄も体重に耐えきれない様子です!!」

電気椅子では……

「な、なんてことだ…… 彼の手足を押さえつけるベルトが機能しない……
ヘルメットも被ることができないぞ……!」

そう、彼は身長がでかすぎるがゆえに死ぬことさえもできないのだ。
でも、同じ牢獄に住む僕は知っている。彼は、いつも僕が寝たのを確認すると、声も出さずに泣いていることを。
彼は実はめちゃめちゃいいやつなのかも知れない…… なんて僕は思う。
こんなに成長したかったわけじゃない。
彼は、他のみんなと同じように育ちたかっただけなんだ。
でも、周りはそれを許さなかった。
僕はそれを知ったら死刑になるべきなのは彼、デビットではなく、彼をこんな運命にした世界や、神様、周りの環境や人々なのだと思う。

え? なぜ僕がこんなことを知っていたのかって?
そりゃ、僕が寝ている頭の上に1リットルほどの涙があたったら誰でも気づくでしょ。
何メートルあるかわからない場所から直に涙あたったら僕の顔面はひとたまりもないだろう。
毎日、寝返りを打つふりをするのが大変だしとてもヒヤヒヤするよ。

さあ、今日はいよいよ彼デビットの本当の最期の日となる。
50人もの人間を解体し、食してきた僕の絶好のチャンス。あとには絶対にこないであろう仕事。
今回は獲物が大きいからなあ…… ちょっと大変そうだけど……

僕は、顔も見えないほどの身長を持つ彼の四肢がもがれ痛みに耐えれずなき叫び、泡を吐き、失禁する姿を想像しては溢れ出てくる興奮を抑えるのに必死になった。

「さあ、そろそろ時間だ」

この作品をツイート

似た条件の即興小説


ユーザーアイコン
作者:九官鳥 お題:バイオ、と彼は言った 制限時間:15分 読者:11 人 文字数:619字
バイオ、と彼は言った。が今日のお題らしいですが、特に何か決めうって始めたものじゃないです。どちらかといえば、時間制限をつけてグダグダ書きたかったもので、(この 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:かたぎり お題:あきれた湖 制限時間:15分 読者:7 人 文字数:238字
最近はやたら葬式が多い親族や親戚やら大勢いらっしゃって大変である「それとなく会話をするのよ」「社会人として常識ある会話をするのよ」そんなこんなでそつなくこなす母 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:ぱるりんな。 お題:早い少数派 制限時間:15分 読者:17 人 文字数:643字
また一人、かけがえのない友人を失ってしまった。とても良い奴だったのにね。葬儀の参列者は私の予想を遥かに上回る多さだった。それは故人の人望を表れでもあり、葬式以外 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:雷藤和太郎 お題:やば、任務 制限時間:15分 読者:12 人 文字数:1179字
任務とは、責任をもって果たすべき務めの事である。 しかしこの言葉を子どもに向かって使う場合、ある種の幼稚性が生まれて、より単純な、例えば母親から告げられるお願 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:雨宮ヤスミ お題:昔の検察官 制限時間:15分 読者:14 人 文字数:1001字
規律にやたらとうるさくて、やたらに注意してくる女子というのは、どこにでもいただろう。 大抵は「委員長」とか「ぶりっ子」だとか揶揄されている。 俺が小学生の時に 〈続きを読む〉


ユーザーアイコン
作者:いしゅと お題:春の兄弟 制限時間:15分 読者:7 人 文字数:967字
「おいタケオ、薫子ちゃんが来たぞ。しっかりきめろよ」兄ちゃんが僕に囁いたとおり、道の向こうから薫子君が待ち合わせ場所にくるのがみえた。春の光に、つややかな黒髪が 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
ゼフュロス ※未完
作者:雷藤和太郎 お題:春の兄弟 制限時間:15分 読者:15 人 文字数:891字
「なあ、こんな有名な絵画を見て何になるって言うんだ?」 囁き声で彼が言った。「……あなたにはこの絵の迫力が分からないの?」 分からないのなら黙っていて、と言外に 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:yaichiyo お題:平和と絵画 制限時間:15分 読者:8 人 文字数:879字
(#76) ここには他に誰も居ない。居るのは私と彼女だけ。 流れている空気は冷たく、静かで、穏やかにたゆたっている。 私は彼女と向き合ったまま立ち尽くしている。 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
※未完
作者:日ノ宮理李@バブみ昆布 お題:絶望的な策略 制限時間:15分 読者:10 人 文字数:576字
罠というのは、発動しなければただのオブジェクト。「……はぁ」 そのオブジェクトと化したぼくの罠の数々。イノシシやら、鹿やら、クマやらの大型猛獣を絶対にほしいと 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:早川未明 お題:馬鹿ないたずら 制限時間:15分 読者:46 人 文字数:1299字
この部屋は、ずっと変わらない。 僕は仰向けに床に寝そべったまま、ふかく息を吸い込む。朽ちかけの木と、紙の甘いにおいがする。屋根を葺いている板の隙間から光が漏れ 〈続きを読む〉

匿名さんの即興 小説


ユーザーアイコン
作者:匿名さん お題:私が愛した俺 制限時間:4時間 読者:2 人 文字数:2053字
「俺、なんかここ好きだわ」 彼は、何の変哲もない冬の海を見てそう言った。寒さに震えていた私には良さが分からず、ジトッと彼を睨んだ。けれど彼は笑って、ただ静かな 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:匿名さん お題:どこかの水たまり 必須要素:残尿感 制限時間:15分 読者:19 人 文字数:650字
草原のど真ん中。彼はただボーッと立って、上を見上げていた。頭に付けたバンダナの端が風に揺れる。「このまま、時間がただ無駄に過ぎていくのか。そういうのも、良いよな 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
秘密の会合 ※未完
作者:匿名さん お題:計算ずくめの夜風 制限時間:15分 読者:3 人 文字数:290字
某日、僕はある場所にきていた。「どうも。シンさんいる?」 僕はドア越しに尋ねる。 すると中から男の声がして「シンさんだったら、さっき裏の森へいったよ」 シンが 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:匿名さん お題:ねじれた音楽 必須要素:iPhone 制限時間:15分 読者:5 人 文字数:905字
「ふんふん〜ふん〜♪」気分よく歩きながら、聞いている音楽に合わせて鼻歌を歌う。曲が終わったので足を止め、iPhoneをポケットから取り出しチョイチョイっとつつく 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:匿名さん お題:暗い幻覚 制限時間:1時間 読者:0 人 文字数:1676字
お題小説が思いつかないのでブログです。 今回はIT業界のPlatformer(GAFA)についてです。 GAFA(Google, Amazon, Facebo 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:匿名さん お題:出来損ないの話 制限時間:15分 読者:4 人 文字数:721字
「できたぁ!」 僕は発明家なのです。今日は頑張ってロボットを造ったんだ。ん?何でかって?……寂しいからだよ。え?聞いてないって?う、うそだぁ。僕自分から恥ずか 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:匿名さん お題:青い天国 制限時間:15分 読者:2 人 文字数:662字
「青い天国ぅ?」 それは1人の少女が偶然目にした言葉である。意味は幼い神や、天使たちが住まうところ……らしい。 正直意味がわからない。いくら神様や天使だったと 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
天国の色 ※未完
作者:匿名さん お題:青い天国 制限時間:15分 読者:4 人 文字数:441字
「ねぇねぇ、お母さん。人間は死んだら天国に行くって聞いたけど、本当?」と、五歳の年長児のセイヤは母親に訊ねた。「そうね。でも、みんなが天国に行くわけではないのよ 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:匿名さん お題:東京の地下室 必須要素:《算数のたかし》 制限時間:15分 読者:2 人 文字数:591字
私は、今都内のとある地下室にて、仲間を集め、会議を開いていた。「諸君。このような場所まではるばるありがとう。今日、君たちに集まって貰った理由は他でもない」ボスの 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:匿名さん お題:来年の結末 制限時間:30分 読者:6 人 文字数:304字
大晦日の夜、今年ももうすぐ終わるという今になって一年を振り返ると今年の結末はこうなったけれど来年の結末はどうなっているんだろうと益体もないことを考え始めたので 〈続きを読む〉