お題:恋のハゲ 必須要素:ガム 制限時間:15分 読者:16 人 文字数:587字
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黙考・ハゲには恋をする資格があるか?
 私はガムを噛んでいる。思考を巡らせるスイッチとして、ガムを噛むのが癖になっているのだ。さてそこまでして私が何を考えているのかと言えば、「ハゲには恋をする資格があるか」ということだ。
 ハゲと言えば、現代人の美的感覚からすると異端に映るものの代表格だ。ハゲ、チビ、デブの三すくみ、と言われることもある。何の三すくみかと言えばまあその、外見的に忌避される特徴のだ。はっきりと言われることは少ないが、差別されても仕方がないと思われている、かわいそうであることの条件だ。私がこう考えていしまうこともまた、その特徴を持つ者からすると差別になるのだろう。扱いに困るとはこういうもののことなのだろう。
 本題であるが、被差別者たるハゲの人間は恋をする資格があるのだろうか。資格がなくとも子孫を残すことができるのは判明している。ハゲは遺伝するとはよく言われているし、また知られていることでもある。では、選ばれることはあるのだろうか。選ぶ側になれないハゲは子孫を残せないのか?部屋から出られないハゲは子孫を残せないのか?ハゲだからと外界に出られなかった彼女は、恋をする資格がないのか?人の幸福の一つとされる恋愛を、する資格すらも持たないと言うのか?
 病室から出られないまま、治療のたびに髪の毛を失っていく私の娘には、恋をする資格がないと言うのか!?ガムをかみしめても、答えは返ってこない。
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