お題:真紅の怒りをまといしハゲ 制限時間:30分 読者:39 人 文字数:467字

赤い彼方 ※未完
彼はほんとうに怒っていた。
しかし、その怒りをどこへ向ければいいのか迷っているふうでもあった。
そもそも、誰が悪い、ということもなかったのだ。
うっすらと肌の見える後頭部から盛大に湯気をたちのぼらせ、肩で息をしながら、ただそこに立っている。汗が2〜3粒 滴り落ちた。
手に持った四角く薄いバッグは少し形が崩れている。
「……少し遅れました……」
ぼそっとひとことだけ言うと、バッグをこちらへ投げ出すように手渡し、彼は膝から崩れ落ちるようにその場にうずくまってしまった。
「あの……、大丈夫ですか?」
声をかけても反応はなく、背中を上下させながら苦しい息にあえいでいる。
そもそも、彼を呼んだのはこちらなのだが、もちろんこんなつもりではなかった。
彼の赤いユニフォームは汗と雨で半々くらいに濡れていて、すこしどす黒くなっている。その色がまた彼の怒りを代弁しているように感じた。滴った雨または汗は、階段へと続いていて、コンクリートに残されたその痕跡はまだ当分消えそうにないくらい、たっぷりと水分を含んでいる。
あぁ、彼はいったいどれほどの
作者にコメント

似た条件の即興小説


ユーザーアイコン
作者:気向行夫 お題:日本電話 制限時間:30分 読者:6 人 文字数:608字
高校で友達の佳代子と昼食をとっていると、こんな話があった。「高校の近くにある〇〇公園の電話ボックス、出るんだって」「でるって……何が」「決まってるじゃん、幽霊 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者: お題:メジャーな墓 制限時間:30分 読者:20 人 文字数:1222字
空は青い。空気はじわじわと迫ってくる。蜃気楼のような空気が震えている様子も見える。ただ僕は汗をかきながら、空を見ている。夏だ。大嫌いなこの季節がやってきた。蝉が 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:みぺこ お題:ぐちゃぐちゃの処刑人 制限時間:30分 読者:19 人 文字数:325字
白銀の光を残して刃が駆ける。 街を埋め尽くす異形の群れ。高層ビルを臨む空からは奇怪な体躯の鳥が。路地裏からは目を血走らせ、六の手足を生やした狼が。灯りを失った 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:匿名さん お題:東京の探偵 制限時間:30分 読者:7 人 文字数:1254字
「ここで僕の推理、聞いてくれませんか?」部屋の真ん中辺りを歩きながら探偵はにっこりと笑う。その推理は確実で、忠実で、繊細。だからこそその答えが導かれる。皆は彼を 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:つきもぐら お題:戦争と貯金 制限時間:30分 読者:8 人 文字数:1172字
戦争と貯金にはお金の使い方で対照的でありながら連関している気配がする。我々の貯金は銀行によって運用されるが、最終的にどこで使われているのだろう。日本の国債はア 〈続きを読む〉


ユーザーアイコン
作者:つきもぐら お題:戦争と貯金 制限時間:30分 読者:17 人 文字数:1353字
さきほどグーグルクロームが停止し、書き終わりかけた文章は終了間際に消失した。PC上で作文するものにとっては必ず経験する絶望感に襲われるが、即興小説は停止を許さ 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:匿名さん お題:マンネリな川 制限時間:30分 読者:5 人 文字数:1373字
あるところに川がありました見た目はごく普通だけど、実はこの川の中には肉食な魚がたくさんいるらしい少し濁っていてどのくらいの深さなのかは見当もつかないそんな川に散 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:mas お題:意外!それはハゲ 制限時間:30分 読者:6 人 文字数:508字
小野頭通りの天気は、このところ雨が続き、ダンスパーティに遅れそうな小鳥の急ぎ足のような音を盛んに響かせていた。車の上げる水しぶきの音は世界の終わりを告げるために 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:つきもぐら お題:かゆくなる火 制限時間:30分 読者:9 人 文字数:1201字
焚火を見ているとFは痒くなってきた。一年間のうちに自分が作ったものや書いたものを集めて燃やす儀式が執り行われれている。それは毛糸で編まれた人形だったりセーター 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:気向行夫 お題:鋭いボーイズ 制限時間:30分 読者:6 人 文字数:345字
エイタは高校生である。 登校すると友人のシンジが声を掛けてきた。「おはー」 気の抜けた返事だ。 寝ぼけているのではなく、こいつはいつもこんな感じだ。「エイタは 〈続きを読む〉

sionsivaの即興 小説


ユーザーアイコン
間違った冤罪 ※未完
作者:sionsiva お題:昔の冤罪 制限時間:15分 読者:37 人 文字数:472字
ついに今日だ。ようやく長い務めを終えてついに今日外へ出られる。三ヶ月。短いといえば短い。しかし、自由を奪われる期間としては気が遠くなるくらい長い時間だった。俺に 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:sionsiva お題:フニャフニャの嘔吐 制限時間:15分 読者:37 人 文字数:514字
大好きな人達と食卓を囲んでゆったりとすごすのが大好きだ。夏はいい。蒸し暑い都会を今日も一日生き抜いた、という感慨を抱えることができる。汗を拭いながら冷えた飲み物 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:sionsiva お題:間違った悪意 制限時間:15分 読者:44 人 文字数:833字
朝起きると流しには昨夜の洗い物が少し残っていた。久しぶりに飲んだビール、たったの350mlひと缶だけど、に酔ってしまってそのまま寝込んだようだ。同居人はひとりベ 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
赤い彼方 ※未完
作者:sionsiva お題:真紅の怒りをまといしハゲ 制限時間:30分 読者:39 人 文字数:467字
彼はほんとうに怒っていた。しかし、その怒りをどこへ向ければいいのか迷っているふうでもあった。そもそも、誰が悪い、ということもなかったのだ。うっすらと肌の見える後 〈続きを読む〉