お題:ありきたりな猫 制限時間:15分 読者:65 人 文字数:741字

自由意志
 人を正しくするために必要なのは、人間という動物を理解することにある。なにがどうであれば、人間なのかを議論する必要がある。
 二足歩行すれば人間か、言葉を話せれば人間か、はたして人間というのが本当に生きてるのか。それを定義付けしなければ、人は人間にはなれない。そう認識してない人は生きてはいない。ただのゾンビ。生きる無駄だ。
 誰もが等しく過ごせる現実はない。
 人は他の動物同様に縦社会。上にいるものだけが幸せを掴む。そうでない人間はただの機械と同じ、世界を動かす歯車。自由意志など存在しない。決められた行動のみが許される。
 人は自由気ままに生きる猫ではいられないのだ。
 誰かと違うことをすれば世界に殺される。生きるということは死ぬこと。自由は産まれた瞬間に剥奪される。自分という意志を貫けるのはごく僅かな時間でしかない。その時間を過ぎればあとは停滞し、破滅する。
 そんな人世界は悪だ。
 人を殺しても殺しても、産まれる数に負け役に立たない。人間であるものを見極める法律が産まれてより一層人はものに近くなった。
 人というのを理解してるのはごく一部しかいない。
 解体するものと、富裕層。
 殺人は黙認される。サンプルを富裕層に提供する。悲しむ前に量産され、世界に解き放たれる。あくまでただの電気信号を送る肉体でしかない。
 その認識があるのならば、殺人する前にサンプルとして収集すべきではないかと考えたこともあったが、人の成長は観測できないようだ。
 知性を発揮するもの、肉体を凌駕するもの、それら両方を満たすもの。その条件は未だに特定されていない。見つかればボクが生きる街の構成もすぐに変わるだろう。
 
 この世界は富裕層のためにある。

 ならば、猫は存在できない。
作者にコメント

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