お題:うへへ、死刑囚 制限時間:15分 読者:120 人 文字数:541字
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死刑囚
誰かの平穏が自分にとっての罪悪に感じた。
「おい、マッチ棒を持ってこい」
看板に描かれた顔は猫にそっくりだった。
首を吊るす為の縄を短いろうそくで照らすと、
見事な白鯨が自分の背後を通り過ぎた。
誰か見ていないか。頼むから反応してくれ。
埃が宙を舞っている。
あなたはステージの中央から外れた場所にいる。
好きな音楽で全身を塗り固めたら二度と近づく事は出来ない。
文字ほど伝達力の乏しい文化は存在しない。
目の前で冤罪が踊っている。
「時計は決してあなたの味方にはならない」
「なら私は何に縋れと言うのだ」
「大きな建物が見える、本物かもしれない」
「首が裂けて影すら見えない」
朴訥という意味を持っている。
貼り付けた顔に引き換えて小さな切符を手にした。
行き先は知らされず片手間にサイコロを放り投げている。
愕然と呼ぶには遠く及ばない安心感が足元で泣いている。
先日通知が届いた。島が無くなるらしい。
家の事を考えていた。2階に生菓子を置き去りにしている。
葉状の頭はこちらを見向きもせずひたすら遠く向こうの建物を凝視している。
階段の音は軽快に篭っている。誰かを喜ばせる為のものではない。
因果と47秒は自分にとって最後の希望だったが、もうそれも無い。
人を呼ぼう。
無理だ。
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