お題:3月の投資 制限時間:15分 読者:54 人 文字数:927字

得体の知れない
来月から俺は大学生になる。
念願だったキャンパスライフを送るというわけだ。

結構頑張ってそこそこいい偏差値の大学に合格することもできた。俺が思うに、いい大学っていうのは別にいい勉強ができる場所ってことじゃない。
なんというか、そこの大学へ受かるために他の奴らとは違う努力をしてきた奴らが集まるってことだろ?つもり、通ってる奴らのエネルギー、熱量が高いってことだと思うんだ。イケてる奴らが多いってことだ。

俺もその中の一員になるってことで、いままで以上に気合を入れていかないとダメだと思うんだ。制服だけきて毎日登校していた高校生とは全然違う。俺自身がどんどん自分を磨いていかないと、そのうちに俺は埋もれてしまうだろう。

でも俺は今の時点でその事に気付いた。入学してしばらく経ってからじゃないと気づかない奴らだって多いだろう。そういう奴らと比べたら俺はいま一歩も二歩もリードしてるってことだ。これ、間違ってないよな?

じゃあ今の時点で俺にできることってなんだって考えてみた。
勉強?確かに一理あるかもしれないけど、よく考えてくれ。俺はほんのひと月前までこれまでの人生にないってくらい勉強してたんだぜ。ちょっとくらいは息抜きしたっていいだろう?

だから、一番わかりやすいところで見た目だと思うんだ。
見た目、って馬鹿にするやつも多いかもしれないけども、人は見た目で九割が決まるんだぜ。
特にこれから初めて会うやつらも多いんだ。第一印象は大事にしないとな。
自分の見た目に投資して、四月から一歩先のキャンパスライフを送ってやるぜ。

という訳で俺はいま人生初めての美容室にいる。
いや~、今まで床屋にしかいったことなかったけども、美容室って大分オシャレなところだなあ。
まあ、これから大学に行くんだ。こういうところも気軽に行けるようにしないとな

「いらっしゃいませ。当店を利用するのは初めてですか?」

「ひゃ、ひゃい!」
おっと、声が上ずっちゃったぜ。冷静に、冷静に。

「本日はどのようにいたしますか?」

「え、えっと、どのように、えっと」
やっべえ、この美容師さん目力強すぎないか?緊張しちまうだろ?

「え、あの、短くお願いします・・・」
作者にコメント

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