お題:10の小説修行 制限時間:30分 読者:66 人 文字数:1086字

統合失調症の疑い
 君はこの言葉を聞いたことがあるだろうか?
「好きこそ物の上手なれ」と。

 人は好きなことほど上達が速いという意味だ。好きなことなら集中して取り組めるし、いくらやっても飽きないものだ。だから誰しも納得する言葉だろう。
 ところで、この言葉を逆に捉えるとどうだろう?それは、嫌いなことほど上達が遅いという意味になる。これも当然であり、嫌いなことでは集中できないし、一刻も早くやめたくなるものだ。


 斎藤佑樹は苦しんでいた。

 彼は甲子園では田中将大と投げ合い、延長再試合になる歴史に残る大熱戦を繰り広げた。ハンカチで汗を拭うその姿から、ハンカチ王子というニックネームで親しまれた。
 その後は早稲田大学に進学、ドラフト会議では複数球団の競合の末、日本ハムに入団することが決まった。世間が大騒ぎするほどの注目を浴びていた彼は、活躍間違いなしと思われていたし、本人もそう思っていた。

 だが蓋を開けてみれば、見るも無残な結果に終わった。
 一度も先発ローテを守り抜くことができず、一軍と二軍を行き来する年が続いた。今年の登板も、ノーヒットながら四死球を連発して降板させられた。結局それ以来一軍では投げていない。

 後輩が次々と一軍で躍動する中、斎藤佑樹は落ちこぼれていた。もし今年をこのまま未勝利で終われば、クビになる可能性が高い。かつての栄光はすっかり雲に隠れてしまった。まさに万事休すである。


 ところで、カステラの底についている紙をうっかり食した経験はないだろうか?カステラを口に入れて味わっていると、硬い何かが食事の邪魔をするのに気づくのだ。そこで、あっ紙取るの忘れてたと思うわけだ。紙を口から出すとき、唾液やらカステラのカスやらで手がかなり汚くなってしまう。
 このとき私はこう思った。アンパンマングミのシートみたいに、カステラの紙も食べれるようにできないか、と。
 しかしその発想は直ぐ無に返される。何故ならば、そんな紙を開発するくらいなら、初めからカステラに紙をつけなければいいのだ。


 話を元に戻そう。
 電子などの量子力学的粒子の運動は、波動関数と呼ばれる複素関数によって記述される。これは古典力学的粒子の運動が軌道x(t)によって記述されるのに対応している。波動関数ψ(x,t)の物理的意味は、前述の物質波の位置x,時刻tでの振幅である。

 桃太郎は死んだ。死んだんだ。もう戻ってこない。
 だからと言って金太郎や浦島太郎で代用できるわけがない。金太郎は野蛮だし、浦島太郎はホモだ。私には桃太郎しかいなかった。
 それなのに、なぜ。
 
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