お題:つらい土 必須要素:ポテトチップス 制限時間:15分 読者:21 人 文字数:1058字

引っ越しなどしない限り
歯が取れた。

下の歯は屋根の上に投げて、上の歯は土に埋める。みたいななんかそういうのがあったような気がする。乳歯に限った話だったような気もしないでもないが、とにかくそういう民間伝承みたいなそういうのがあったような気がする。

抜けたのは上の歯だった。海老のから揚げをぼりぼりと食べていたらなんか急にポロリってとれた。水着大会だったらポロリも大歓迎だけども、こういうポロリはごめんなさい、ごめんこうむります。という決意の元、今までの日々を生きてきたのに、その決意が失意に変わった瞬間だった。

「なんだ!口の中でエビが水着大会していたのか!」
それでポロリしちゃったのか!ってなった。で、こんなに面白い話を思いついたのに、誰にも言う機会がなかった(だって、歯が取れた話したらひかれちゃうでしょう?)ので、ここでこうして書くことができてよかったと思う。

その後、歯は一回元の位置に差し込んで過ごしてみたが、どうしても気になって舌でペロペロといじってしまって、それでまたポロリした。一回目のポロリに比べて衝撃は無かったが、しかしそれが事実なんだという事が体に染み渡った。夏に飲むポカリスエットみたいに染み渡った。

「・・・眠ってるみたいだろ?死んでるんだぜ?」
抜けた歯は綺麗な色と形をしていた。まだ生きているみたいだった。歯医者に一年通って直した歯軍の一員であった。言い換えれば私のサーヴァントであったといってもいい。それが何気ない日常にポロリと抜けたのだ。歯自身もどうしてこのような事になったのかわかりかねているみたいだった。
「え?なんですか?どうしました?」
みたいな。歯自身も状況がわかっていないみたいだった。

「くううう・・・」
その歯を眺めていると、感慨深いものがこみあげてきてそれ以上見ることが困難になった。

そういう事が無かったら歯の真ん中に穴でもあけて、そこに紐を通して、首から下げてお守りみたいにしたいと思ったが視界に入るだけで、不意に泣きそうになるため、土に埋めることにした。

近くの河原にいって、適当なところに埋めることにした。

昨今は、ちょっと土をほじくり返すだけでも、警察に通報されかねない情勢だったが、とにかく自分の歯をちゃんと埋葬して差し上げたかった。

「ここでいいか・・・」
河原の見晴らしのいいところに穴を掘った。

穴を掘ったら、ポテトチップスがたくさん出てきた。

「なんじゃい!」
ここはポテチが育つ土なのかい!

今後一生ポテチを買わなくてもいいようになった。
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