お題:暑い娼婦 制限時間:1時間 読者:117 人 文字数:250字

過去の話
街灯が灯り始めたが、ついに男は現れなかった。女は水面に映る街灯の列をぼうと眺めていた。
「お嬢さん、元気を出しなさいな」見かねた街灯が話しかける。
「ありがとうございます、街灯さん。でも私はもうお嬢さんなんて歳ではありませんよ」
「私が、家まで送りましょう」整列した街灯が順番に点滅して道を示した。
「ありごとうございます」笑顔を作ったはずみで涙が落ちた。「でも私まだ、やれます」
そう言うと女は街灯の無い暗い細道へかけていった。
「お気をつけて」背中に向かってかける声も闇に呑まれるばかりであった。
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