お題:セクシーなぬめぬめ 必須要素:下駄箱 制限時間:15分 読者:94 人 文字数:1234字

誤送
バレンタインデーもつつがなく終わり、世間はもうひな祭りの準備を始めている。
スーパーなどにも、バレンタインのチョコは無くなり、その代わりにひなあられなどが並んでいる。

僕は今年も母親からチョコをもらっただけであった。まあ、成人を過ぎてチョコだなんだと浮かれているわけではな・・・、

いや、違う。いや違う。

正直に言えば、悲しい。そもそもこういう事を言いだした時点でそこに未練がある。未練は口から出てくるものである。

本当に興味が無かったらこんな話題、口から出す必要もないし、そもそも頭にも浮かばない。

無論、チョコ一つで何が変わる?何も変わらない。食べたかったら自分で買えばいい。高級感やちょっとした特別感を出したかったらゴディバでも何でも売っている。

「・・・」
しかし、時たま真顔で部屋の隅を眺めている自分がいる。その時の自分がなにを考えているのか、何を思っているのか、僕には想像もできない。しかし、おそらくは悲しい感情などがあふれているんだろうと思う。

バレンタインデーもすっかり終わり、すでに世間はひな祭りである。

今年もチョコには縁がなかった。

「・・・」
しかし、自分一人であるのだから、今からでもチョコを買って食べることは可能だ。それをとがめる人もいない。家に帰ったら誰かがいるわけではないし、誰かに見せつけたいわけでもない。

「チョコ買って帰ろうかな・・・」
業務スーパーのあのチョコ、貝のやつ。

そんなことを考えて、自分の靴の入っている下駄箱を開けると、途端にそこから何かが、何か、その、ぬめぬめしたものがあふれだした。

「わああ!」
チョコがもらえなかったバレンタインデー以降、その時僕は一番大きな声を出したと思う。

だって正方形に近い下駄箱にそのぬめぬめは満杯詰められていたと思われる量が、あふれだしたのだ。

下駄箱を開けた途端である。ばあああって出てきて、

その時あたりに人がいなかったからよかったようなものの、下手したらそれはローション的な、あのセクシー系のローション的なものだと思われるかもしれなかったのだ。

なんとか書店系の暖簾をくぐった先に売っているあのローション系のぬめぬめであった。

それがどうやって詰められたのか知らないけど、とにかく下駄箱からばびゃああってあふれだして、

当然僕の靴はもうすっかりぬめっていた。

丸呑み系のタグが付くピクシブの絵の人くらいのぬめりであった。

「・・・」
チョコがもらえないどころか、これは一帯、どういう仕打ちなんだろう。

しばらく考えていると、

「あああ、すいません。ここに間違って転写してしまったんですねえ」
と言って、近未来的な格好の人がやってきて、

それがすごい美人だった。

「タイムパトロールのものですが」
と自己紹介された。

これがいやらしい系の同人誌だったら、お前の命運も今日までだぞ。

と思った。

そらもう今日までだぞ。って。
作者にコメント

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