お題:白いわずらい 制限時間:15分 読者:20 人 文字数:1006字

後に英雄と呼ばれる男
歴史の記録が今、幕を開ける

遥か古代より続く争いの歴史

その間にはいくつもの物語があった

あるときは荒野で争いが起こったり

またあるときは、海を跨いだ侵略が起こったり

そうして場所も時代も移ろいながら、争いの歴史は繰り返す

いずれ訪れる終焉まで、人々は闘争を繰り返す

それは、本能故なのか

それとも、陰から誰かが操っているのか

真実は誰にもわからない

けれど、そんなことはどうでもいい

何故なら、いまこうして激しく語り掛ける心臓の鼓動が、お前はまだ死ぬべきではないと言い張るからだ

そう、僕はまだ死んでない

これは、僕だけの物語なんだ

他人のものでもない

だから、俺の物語が完遂するまで生き続けなければならない

きっとこんなんな道だ

今目の前には茨の道がある

歩み切ったあとで、きっと後悔が残るだろう

それでも、歴史から早々退却してたまるか…!

俺の、俺だけの物語…

他人に好き勝手させられない…っ!

そうだ、目を覚ませ…

俺は、こんなところで死ぬべき人間じゃない…!

「―――っ!!」

ふっと、意識が覚醒する

ほんの数秒だけ気を失っていたようだ

「つっ! っぶねぇ!」

今が敵陣の真ん中であることを知る

今の記憶は…

脳が、心が、記憶が、なにもかもが語り掛けてくる

死ぬな

高ぶれ

名を遺せ


「ったくよぉ…身勝手なことを考えやがる…!」

だけど、それでも、俺が生き残る理由としては十分だ

「さぁ…パーティ(殺し合い)」を始めようか…!


搭乗する機械を全力で操作する


そう、かつては陸上で行われていた争いも、今では宇宙(ソラ)で行われている

地球からは遠すぎて見えないだろうが、俺たちが魂を燃やす叫びだけは、届くようになっている


(ここで、俺が…俺たちが死んでしまったら、元も子もない)

抱いている計画も、ささやかな約束も

みんなみんな、溶けてなくなってしまう

(その未来を守るために、俺は…!)


突然鳴るアラートで、身が完全に覚醒する

「そうだ…この感じだ……!」

久しく忘れていた、思い出の中の作法

それが、いま具現化して形になる

あぁ…星が赤い

それは、俺のせいなのか

それとも、周囲のせいなのか


「さぁ…相棒…」

誰もいない空中に向かって、声が走る

「俺たちで…生き残ろうぜ…!


作者にコメント

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