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お題:どこかの屍 制限時間:15分 読者:45 人 文字数:590字

閉ざされたシュレディンガーの外へ ※未完
「死んだ後、誰にも見つけてもらえない人、昔からたくさん居ましてね」

 死後三日目、および地縛霊になってから三日目、自分の死体がそろそろ悪臭を放ちはじめた頃、施錠されたままのアパートのドアを難なく潜り抜けて、その人物はやってきた。『添乗員』という文字がでかでかと記された巫山戯た襷を掛けている。彼、あるいは彼女(よくわからない)は、立ち尽くしている私の肩をぽんぽんと叩き、次いで背、腰、左右の太ももと、励ますように触れて言った。
「もう歩けますよ。おつかれさまです」
 そう言われたとたん、足に感覚が戻った。死んでから感覚なんて言うのもおかしな話だが、とにかく私の両足はもう私の思うとおりに動いた。床からそっと両足を離し、何度か足踏みをする。音は鳴らないが、すくなくとも床に触れている感じはする。幽霊は足がないなんて迷信だったんだな、と他人事のようにしみじみ思う。
 落ち着いたところで誰何した。その謎めいた『添乗員』は、改めて、左肩から右の腰へと、巫山戯た襷を撫でてみせながら仰々しく礼をした。
「看取られることのなかったすべての人に、旅券を届ける仕事をしております。ついでにあなたの体の番人も。さあどうぞ」
 そう言って、添乗員は美しい革張りの手帳を差し出した。
「有効期限は無期。あなたの気が済むまで、この星を、どこへでも旅することができる旅券です。あなたが旅をしている間
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