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お題:気持ちいいサラリーマン 制限時間:15分 読者:50 人 文字数:341字

楽園を征くデスマーチ ※未完
 
 不快でないよう、けれど退屈でもないように、注意深く調律された真夏の太陽模倣光。海からの風がさわさわと、立ち並ぶ椰子の木の葉を揺らし、輪郭の強い光と影がサンダルの爪先をかすめては揺れてゆく。模範的なバカンス日和だが、周囲には人影も笑い声もなく、波打ち際のハンモックにただひとり座っている男は、納品締め切りを一時間後に控えた仕事の真っ最中だった。周囲に広がる21世紀モルディブの景色には目もくれず、唇をぎりぎりと噛み締めながら終わりそうもない仕事と確定している。
 椰子の木でくつろいでいた小鳥が一羽、ふと優雅に舞い降りてきて、男のそばに留まった。あらゆる暴言や叱責をやわらかく翻訳するプログラミングが施されたそのメッセンジャーソフトは、ひどく優雅に、仕事の進捗を尋ねた。



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