お題:恐ろしい町 必須要素:難解な設定 制限時間:15分 読者:31 人 文字数:632字
[削除]

恐ろしい町
鳥の人は言った。
「この町を出なさい」
私はその言葉を聞いて、それしか道はないことを思い知った。
納得づくで針を手に取る。慌てないように穴の位置を確認する。
私は針を穴に突き刺すと、最後の呼吸を飲み込んで、鳥の人に笑顔を向けた。
最後くらい笑顔で立ち去るべきだと思っていたからだ。
鳥の人は一つ頷くと踵を返して南東の方角へ消えて行った。

針から穴へと熱い波動が注がれていき、私は気を失った。


次に目覚めた時そこは杜だった。
古い木の匂いと土の匂いでむせ返る。鳥の人に言われたように、先の町の空気は私にとってはケガレが強すぎたようだ。こんな浅い杜の空気だけでむせてしまうほどには、ケガレに慣れてしまっていたのだなと改めて納得する。鳥の人の意見は正しかった。


以前は土地土地は均されていたという。今では想像のつかないことだが、針も穴も転移の技術もなく、ケガレは均され、人々は怯えたり威嚇しあったりせずに暮らしていたのだという。
そんなわけあるか、と私は思う。
ケガレが無いからといって人々が威嚇し合わなくなるとは私には到底考えられない。
ケガレの有無に関わらず、人は怯え威嚇し狩るものだと私は思う。
これを今は危険思想といい、私は常に逃げている。
ケガレの多い土地では特に危険思想と告発され、当局に知れればまず自由は無くなるだろう。

恐ろしいのは土地なのか人なのか当局なのか。それとも私が恐ろしいのか。
誰にも決定できないということだけが明確になっている。
この作品をツイート

似た条件の即興小説


ユーザーアイコン
作者:真塚なつき お題:恐ろしい町 制限時間:30分 読者:432 人 文字数:973字
冷水のピシャリとはねる音さえ遠くまで響きそうなほど、静かな朝だった。 蛇口を閉め、タオルで顔を拭きながら首を傾げた。どうもいつもと様子が違う。 珍しく朝早く起 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:和委志千雅 お題:セクシーな始まり 必須要素:難解な設定 制限時間:15分 読者:36 人 文字数:801字
セクシーもセクシーすぎると大変なことになると思う。例えば、ある種の物事は極めてしまうと、とても後悔するという事があると思う。で、セクシーもそういうものなんじゃな 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:渋澤怜 お題:ロシア式の職業 必須要素:難解な設定 制限時間:15分 読者:75 人 文字数:363字
ロシアンルーレットで職業を決めるのがこの国のやりかただ、そしてそれは毎月変わる。民は仕事が毎月変わるのを楽しみにしている。社会主義の失敗ーー頑張っても報われない 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:kyun お題:男同士の罰 必須要素:難解な設定 制限時間:15分 読者:106 人 文字数:1147字
半畳も満たない広さの小部屋に、男二人で閉じ込められた。教育係がこそこそと隠し持っていたお菓子を勝手に盗み食いした罰らしい。いつ開放されるかわからぬまま、閉じ込め 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:猫戸らび お題:有名な内側 必須要素:難解な設定 制限時間:15分 読者:118 人 文字数:414字
いつもは気をつけていたのに、どうして今日に限ってこんな事になるのだろうか。僕は途方にくれた。慌てて検索エンジンへ駆け込む。あらゆる対処方法を教えてくれるが、本当 〈続きを読む〉


ユーザーアイコン
作者:イっヌ・サイケデリっコ お題:穏やかな大雪 必須要素:難解な設定 制限時間:15分 読者:110 人 文字数:637字
燦燦と木漏れ日が僕の身体を貫き、ただただ固められた地に光を差し込めんとしていた。微かに香る日光の香りはいつになく優しさと狂気を滲ませている。そこに微かだが思い 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:和委志千雅 お題:最弱の国 必須要素:難解な設定 制限時間:15分 読者:119 人 文字数:978字
僕の暮らしていた国は、平和だった。とてつもなく平和だった。もう驚く程平和だった。ありえないほど平和だった。えげつないほどに平和だった。もう死ぬほどだ、その平和で 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:小栗ジョン お題:愛と憎しみの医者 必須要素:難解な設定 制限時間:15分 読者:139 人 文字数:528字
麻雀アプリがメンテナンスで出来ないんですけどーうぇーい。後期初日から若干しんどい。去年落とした必修科目取ろうとしたら、同じ時間にやってる今年の必修科目優先しろ 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:和委志千雅 お題:とびだせ克服 必須要素:難解な設定 制限時間:15分 読者:202 人 文字数:948字
羽生河四ノ関係の話をしたい。今なろうで、生まれて初めて連載をしている。異世界ものの話で、それは、まったく気骨のない、信念のない奴の話だ。和委志千雅という名前の奴 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:タム~ お題:恐ろしい母性 必須要素:難解な設定 制限時間:15分 読者:220 人 文字数:486字
これは、俺の姉ちゃんの友達の親友のお父さんの弟の義理の姉のお話。その人の名前は、キョウコといって、とっても美人で、勉強も運動もできて、もちろん家事も万能、本当に 〈続きを読む〉

匿名さんの即興 小説


ユーザーアイコン
未来予想図 ※未完
作者:匿名さん お題:絵描きのガールズ 制限時間:30分 読者:1 人 文字数:1001字
全員「今日は私達お絵かきガールズが、中国によるにっぽんの潰し方を描いちゃいまーす」画伯A「じゃあ最初の絵は私からぁ。まずはぁ、アメリカがにっぽんを見捨てちゃいま 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:匿名さん お題:早い靴 必須要素:「うー遅刻遅刻!」 制限時間:15分 読者:5 人 文字数:820字
「うー遅刻遅刻!」 食パンを齧りながら、慌てた様子で街角を走り抜けていく少女。 その少女が交差点に差し掛かったときだ。 ちょうど少女と同じように登校中で、タイミ 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
白脳世界 ※未完
作者:匿名さん お題:群馬の小説合宿 制限時間:15分 読者:6 人 文字数:409字
そう…ここは足を運んだものが決して戻らないと名高い合宿所である。一種の心霊スポットのようなものだ。怖いもの見たさに足を運ぶものは多い。もちろん自分も、そういった 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:匿名さん お題:愛と死の汁 必須要素:学校使用不可 制限時間:30分 読者:7 人 文字数:717字
傘を差すほどでもない、静かな霧雨なのだろう。今日のお客は皆しっとりと濡れている。そんな中、彼女は1滴も濡らさずにやってきた。小雨でもきちんと傘を差す女は、いい 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:匿名さん お題:進撃の就職 制限時間:30分 読者:7 人 文字数:749字
運転手のいなくなったトラックには運よくカーナビがあって、どこを通ってきたか残されていた。外国語は全くわからないなりに適当に操作してもと来た道を辿る。少し走ると 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:匿名さん お題:汚れた牢屋 制限時間:1時間 読者:2 人 文字数:1785字
私はため息をついた。だいたいの検討だが、これからもずっと私の話は全く聞き入れてもらえないだろう。全くもって楽観的な予測をする気になれない。私を捕えた厳つい警官 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:匿名さん お題:嘘のアパート 必須要素:全身脱毛 制限時間:15分 読者:5 人 文字数:832字
いつもの学校の帰り道、私はいつもの通学路を歩いていた。現在は午後の4時半。学校に残っている人もいるだろうが、私は部活もやっていないので帰宅している。友達を待つこ 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:匿名さん お題:でかい私 必須要素:バイブ 制限時間:15分 読者:6 人 文字数:456字
「せんぱーい、スマホ、鳴ってますけど」 声かけ空しく、先輩のスマホは細かに机を叩き殴り、終いには向こう側へ落ちて見えなくなってしまった。「せんぱーい、スマホ、う 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:匿名さん お題:大人の狙撃手 制限時間:15分 読者:29 人 文字数:277字
どうにも現実を見ることができない。手に届く範囲にあるわけがないのに、どうにか手に入れようと必死になって、これさえ手に入れれば、幸せになれるはずと。届いた憧れには 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:匿名さん お題:私と四肢切断 制限時間:15分 読者:13 人 文字数:280字
ウィィィィン…………。 静かな空間に切断機の音が響く。やがてその音は濁り、びちゃびちゃと水分の多いものが飛び散る音が混じる。そしてその音も止まりまた静かな空間 〈続きを読む〉