お題:遅すぎたカラス 制限時間:15分 読者:59 人 文字数:461字

年始
郊外を走る高速道路の上で、一匹の黒い影が迷っていた。

高速道路上では無尽蔵の車が渋滞を形成している。
車種も車体の色もさまざまな切れ間ない列が、所狭しと道路を埋めていた。

時は年末年始、三が日を終えて帰省から帰った人々が高速道路を利用する。
人々はいらいらしながら列が進むのを待っていたが、黒い影はより切迫していた。

時期はもう冬、一匹のカラスはすでに冬本番を迎えるに当たり、木の実を一つ割ろうとしていた。
頭を使って車に割ってもらおうと道路に落としたカラスだったが、思わぬ事態に遭遇してしまう。

車が多すぎたのだ。

渋滞があるなどと、年が変わったことすら知らないカラスにとっては、予想だにしない出来事だった。

車が多すぎて回収に行けない。
隙間なく並ぶ車はひたすらカラスの邪魔をしていた。

目の前で通り過ぎる鈍足の車達の合間を縫って木の実のもとへ向かうが、先を急ぐ人々によってことごとく邪魔される。

カラスにできる唯一のことは、何度も車にひかれるたびに粉々になっていく木の実を見つめ続けることだけだった。
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