お題:彼の土地 制限時間:30分 読者:39 人 文字数:678字

彼の土地 ※未完
ここに来るのも何回目になるだろうか。そんなことをぼんやり考えながら漫然と車を走らせる。

 埼玉県の中部に位置する小さな墓地。そしてそこのすぐ横にあるこれまた小さな家、これがカーナビに示されている目的地だ。もっとも、カーナビにはなんとなく表示させているだけで、道を間違って迷うことはありえないだろう。なぜならこの目的地は、僕の実家なのだから。

 目的地は僕の実家と墓地、ならば目的は察してもらえると思う。亡くなった父の墓参りだ。と言っても一回忌などという程度のものではなく、年に一回だけの訪問と決めた上でここに来るのも何回目かとはっきり思い出せないほど亡くなったこと自体は過去の出来事になってしまったし、中学卒業と共に家を飛び出した親不孝者であった僕はもう30代に入って数年目だ。 
 中卒の親不孝者と言われると金髪ピアスの暴走族をイメージされると思うが、当時から今まで僕は暴走行為にまったく興味はなく、髪を染めたことすらない。その性格は依然変わらず、今運転している車も一人者の僕には充分すぎる軽自動車だ。一人者、という点には多少のコンプレックスを感じないでもないが。

 ならばエネルギー有り余る中高生の時期に僕は何に情熱を燃やしていたかというと、パソコンイラストプログラミング、所謂オタク趣味だ。それで終わっていればよくある話としても珍しくないほどの風景だろうが、中学入学時にはすでにインターネットでのビジネスに強い興味を示していた。そして中学の授業を聞き流しながら日々熱中、株などにも資金を回し卒業時には千万の単位までが預金通帳には記されていた。
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