お題:彼の土地 制限時間:30分 読者:60 人 文字数:678字

彼の土地 ※未完
ここに来るのも何回目になるだろうか。そんなことをぼんやり考えながら漫然と車を走らせる。

 埼玉県の中部に位置する小さな墓地。そしてそこのすぐ横にあるこれまた小さな家、これがカーナビに示されている目的地だ。もっとも、カーナビにはなんとなく表示させているだけで、道を間違って迷うことはありえないだろう。なぜならこの目的地は、僕の実家なのだから。

 目的地は僕の実家と墓地、ならば目的は察してもらえると思う。亡くなった父の墓参りだ。と言っても一回忌などという程度のものではなく、年に一回だけの訪問と決めた上でここに来るのも何回目かとはっきり思い出せないほど亡くなったこと自体は過去の出来事になってしまったし、中学卒業と共に家を飛び出した親不孝者であった僕はもう30代に入って数年目だ。 
 中卒の親不孝者と言われると金髪ピアスの暴走族をイメージされると思うが、当時から今まで僕は暴走行為にまったく興味はなく、髪を染めたことすらない。その性格は依然変わらず、今運転している車も一人者の僕には充分すぎる軽自動車だ。一人者、という点には多少のコンプレックスを感じないでもないが。

 ならばエネルギー有り余る中高生の時期に僕は何に情熱を燃やしていたかというと、パソコンイラストプログラミング、所謂オタク趣味だ。それで終わっていればよくある話としても珍しくないほどの風景だろうが、中学入学時にはすでにインターネットでのビジネスに強い興味を示していた。そして中学の授業を聞き流しながら日々熱中、株などにも資金を回し卒業時には千万の単位までが預金通帳には記されていた。
作者にコメント

似た条件の即興小説


ユーザーアイコン
作者:匿名さん お題:彼の土地 必須要素:パーカー 制限時間:15分 読者:99 人 文字数:443字
もう何年前になるか覚えていない。だだっ広い平地を手に入れたのは。毛布にくるまってコーヒーを嗜みながら、作物の種すら蒔かれていない土を眺めるのが日課だ。元々私が望 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:もろはし お題:失敗の失敗 制限時間:30分 読者:15 人 文字数:1400字
今日は私の一生涯を掛けた研究の成果が表れる日だ。幼少期にホーキング博士に憧れて以来、私はブラックホールという存在に夢中になった。それから貪るように物理学の勉強を 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
失敗の失敗 ※未完
作者:㍿たもりん お題:失敗の失敗 制限時間:30分 読者:31 人 文字数:996字
中学1年の数学で負の数を習った。マイナスとマイナスを掛けるとプラスになるというのは、当時は直感的に理解できずなかなか馴染めなかった。自分1人の喫煙室に誰か入って 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:匿名さん お題:昨日の交わり 制限時間:30分 読者:7 人 文字数:1715字
深夜2時の交差点のそば、電柱にもたれかかりながらぼんやりと見える星を眺める。郊外の住宅地は、すっかり寝静まり、通りかかる車もない。タクシー代にはこころもとない財 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
友達 ※未完
作者:おっすぃー お題:初めての血 制限時間:30分 読者:20 人 文字数:503字
彼は優秀な捜査官であった。名はエヴァンス。外宇宙侵略生命体対策室に所属する者、もしくはそれに関連する部署の者で、彼を知らない者はいないだろう。対策室の決して浅く 〈続きを読む〉


ユーザーアイコン
作者:匿名さん お題:初めての血 制限時間:30分 読者:9 人 文字数:600字
「おれ、実は青なんだ。」 神妙な面持ちで彼が言うと、みんながどっと笑った。彼を囲んでいる友人の、お前の血はなに色だーっ!という問いかけへの答えであった。血は赤い 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:匿名さん お題:初めての血 制限時間:30分 読者:6 人 文字数:661字
「とりあえず、小鉄はメスだったと。悪かったな、勝手にオスだと思って小鉄にしてしまった。なんなら、今、変える? 鉄子……」「今の名前で充分だわ」「今の名前がわかり 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者: お題:右の弁護士 制限時間:30分 読者:36 人 文字数:2289字
色々あって、妻と離婚することにした。子供の親権や養育費、慰謝料などの相談をするため、僕はそこそこ名のある法律事務所へと足を運んだ。「なるほど」ベテランと思しき弁 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:すずめ お題:右の弁護士 制限時間:30分 読者:13 人 文字数:666字
「私だったら右の弁護士かな」「えーっ、趣味わるぅ」うるせぇよ、と思う。聞かれたから答えたのに趣味が悪いとは何事か、お前がいいって言ったやつの方がよっぽど趣味悪い 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:NAO お題:右の弁護士 制限時間:30分 読者:12 人 文字数:1086字
部屋のなかに悲鳴に満ちた言葉が響く。「ああ、くそったれ!」そう叫んだのは弁護士の男だった。「どうしたんです先生?」私は怪訝そうに言葉を発した。「あとちょっとだっ 〈続きを読む〉

おケイの即興 小説


ユーザーアイコン
彼の土地 ※未完
作者:おケイ お題:彼の土地 制限時間:30分 読者:60 人 文字数:678字
ここに来るのも何回目になるだろうか。そんなことをぼんやり考えながら漫然と車を走らせる。 埼玉県の中部に位置する小さな墓地。そしてそこのすぐ横にあるこれまた小さ 〈続きを読む〉