お題:ロシア式の悪魔 制限時間:15分 読者:18 人 文字数:851字

幻想生物研究所。悪魔編
皆さんは悪魔と聞いて何を想像するだろうか?

黒くて、体が大きくて、なんだか悪そうなイメージ?

確かにそんな悪魔も見たことはあるし、大抵の悪魔はそんな感じだ。しかし全てではない。

今日は、僕が見てきたロシア式の悪魔についてお話ししよう。


僕が部屋に入るなり、先生は一息に言った。

「ロシア式の悪魔ですか?」

「そうだ、ロシアの悪魔は、それは変わった亜種だったよ。そうだ君、ロシアと言って思い浮かぶものは何かあるかい?」

「そうですね、まず寒いですよね。あと雪が降る。それに白夜なんてものもあるらしいですね。」

「その通りだ。」

「分かりました!夜行性じゃないんですね!白夜じゃ活動できない。」
僕は些か得意になってそう叫んだ。

「そういうわけではないんだ。白夜の期間はずっと眠っているよ。」

「ではどう違うのですか?」

「そうだな。百聞は一見にしかずだ。実物を見てみよう。」

「どういうことですか?連れてきたんですか?」
僕が驚いたのも当然だろう。悪魔は普通2メートルもあり、暴れるのでとても連れてくるなんてできやしない。

「それこそ、ロシア式なのさ。」

先生はそういうと机の上に不自然に置いてあった籠のようなものの覆いをとった。

「うわぁ…」
そこには、10センチほどの白くてふわふわした生き物がいた。よく見たら羽がないことなどに気付くだろうが、一瞬天使の亜種かと思った。

「これがロシア式悪魔ですか?」

「そうだ。ロシアは寒いから熱を逃がさないように体は小さくなる。そして雪が多いから見つからないように白くなったと私は考えている。あとロシアには天敵の天使が少ないからあまり攻撃的ではない。
私はそう考えている。」

「すごいですね。確かに牙など悪魔の特徴も備えています。」

「地域によって適応する悪魔は多々報告されているがここまで極端な例は初めてだろうな。」

「しかし、特殊な精神汚染などはないのでしょうか?」

悪魔が笑った。

世界が暗転した。




作者にコメント

似た条件の即興小説


ユーザーアイコン
作者:雷藤和太郎 お題:暑い投資 制限時間:15分 読者:7 人 文字数:881字
「気温と消費には強い相関関係があります」 ノースリーブの同僚は熱く語った。 小学生のような見た目に達観した人生観。人間を侮るような視線に薄い胸板と服装。男からの 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:tomogata お題:楽観的な栄光 制限時間:15分 読者:10 人 文字数:490字
隣国との停戦条約が交わされた。初夏より5ヶ月もの間戦場にいた兵たちが故郷へと戻ってきた。兵らは英雄として讃えられ、生還者も死者も勲章を与えられた。戻ってきた兵は 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:雷藤和太郎 お題:ロシア式のドロドロ 制限時間:15分 読者:12 人 文字数:782字
「蒸留されたアルコールは水よりも融点が低いので、キンキンに冷やしたアルコール度数の高い酒を飲むのが今ロシアで流行っているんですよ」 ロシア出身の女の子に言われた 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:あんこ お題:苦しみのダンス 制限時間:15分 読者:3 人 文字数:484字
生きるためなら、なんだってやってきた。泥水を啜り、ゴミ箱を漁り、道を行き交う人間共に媚びを売って施しを受けたりもした。飯にありつけない日だって何日もあったし、 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:雨宮ヤスミ お題:空前絶後のプロポーズ 制限時間:15分 読者:15 人 文字数:1230字
「インパクトのある方がいいと思うんですよ」 はあ、と村木くんの言い分にわたしはうなずいた。 村木くんは向こう二週間以内にプロポーズするつもりらしい。彼女もその心 〈続きを読む〉


ユーザーアイコン
作者:美亜@夢百合草 お題:ロシア式の娘 制限時間:15分 読者:17 人 文字数:541字
木枯らしが顔を刺す夜だった。ロングコートのポケットに手を突っ込んで、マフラーを巻いて、僕は大学からの帰路についていた。丘の上の道からは、色とりどりのイルミネーシ 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:tomogata お題:煙草と天才 制限時間:15分 読者:7 人 文字数:486字
煙草と天才に因果関係はあるのか?僕が今手にしている新聞によると、「煙草の成分が脳を萎縮させる」と書かれていた。こちらの言説が信頼性の高いものか僕はよく知らないが 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:表田 圭 お題:計算ずくめのわずらい 制限時間:15分 読者:15 人 文字数:622字
人気のない公園で、学校帰りの私と彼女は並んでベンチに座った。公園と呼ばれてはいるけれど、遊具なんて滑り台が一台しかない。唯一あるそれも、手入れが行き届いておら 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:tomogata お題:少女の魔物 制限時間:15分 読者:9 人 文字数:493字
少女の心の中には魔物がすんでいた。魔物は少女を何度も傷つけた。少女は魔物が恐ろしくて仕方なかった。少女は誰かに助けて欲しかった。少女は周りの大人達に助けを求めた 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:春きりん お題:遠い食器 制限時間:15分 読者:11 人 文字数:611字
「とどかないー!」可愛らしい叫び声がキッチンに響く。食器棚に手を伸ばしているが、精一杯の背伸びをしても棚の高い位置にある皿には手も届きそうにない。それでも諦めず 〈続きを読む〉

ていらーの即興 小説


ユーザーアイコン
作者:ていらー お題:かゆくなる悪人 必須要素:ポルチーニ茸 制限時間:15分 読者:7 人 文字数:625字
男は必死に逃げていた、警備員が追ってきているかはわからないがまだ安心はできない。ある金持ちの持っている山になる天然のキノコ、「ポルチーニ茸」の密猟のために侵入し 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:ていらー お題:もしかして嵐 必須要素:ゴキブリ 制限時間:15分 読者:11 人 文字数:436字
そいつは夜中にやってきた。視界の隅で動くものがあり、よくよく追ってみると黒くて、羽の部分が茶色いあいつがいた。今日、引っ越したばかりの新築で密閉された部屋だった 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:ていらー お題:天国の計画 必須要素:骸骨 制限時間:15分 読者:13 人 文字数:617字
場所:天国運営総局 設備部 改修課「課長、骸骨に関する撤去要請が昨日だけで32件あります。」朝の定例報告で設備要望係の係長が報告して来た。「しかしあれは、地獄の 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:ていらー お題:光の弔い 制限時間:15分 読者:9 人 文字数:421字
この国では光を信仰しているらしい。この国の人が死ぬと遺体は燃やされ、その魂は神の光と一体化する。「なにをやっているのですか?」道にあおむけになっている老人に話し 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:ていらー お題:興奮した「うりゃぁ!」 制限時間:15分 読者:13 人 文字数:682字
「うりゃぁ!」「うりゃぁ!」「うりゃぁ!」手のひらほどの大きさで控えめな羽のある白い生き物2匹が手にした槍をおたがいに向けて威嚇しあっていた。威嚇といったが幻想 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:ていらー お題:私のラーメン 必須要素:ペロペロ 制限時間:15分 読者:11 人 文字数:666字
高架下に軒を連ねる薄汚いラーメン屋台の一軒。その中で一人の若い男が途方に暮れていた。「俺のラーメンが食えねえってそう言ってんのか?にいちゃん。」「そう怒らないで 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:ていらー お題:明るい模倣犯 必須要素:ゴキブリ 制限時間:15分 読者:18 人 文字数:506字
「知ってるかい?」朝、家から出ると隣に住む奥さんが話しかけてきた。「何をですか?」「ゴキブリ事件だよ。留守の間に家に沢山のゴキブリを入れる事件。」「あぁ、隣町の 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:ていらー お題:ロシア式の悪魔 制限時間:15分 読者:18 人 文字数:851字
皆さんは悪魔と聞いて何を想像するだろうか?黒くて、体が大きくて、なんだか悪そうなイメージ?確かにそんな悪魔も見たことはあるし、大抵の悪魔はそんな感じだ。しかし全 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:ていらー お題:悲観的な怒り 必須要素:白トリュフ 制限時間:15分 読者:16 人 文字数:386字
「おかしい。白トリュフとは要するにキノコだ!菌糸類だ!」「作用にございます。」「それではなぜ、なぜ私は雑菌の仲間である此奴らを食して先程『美味である』などと言っ 〈続きを読む〉