お題:ラストは誰か 必須要素:首相 制限時間:1時間 読者:50 人 文字数:1149字 評価:0人

虚空の王の遺産争奪<コレ・エターナル>Ⅲ
 血生臭さが際立つ部屋に僕はいた。
「こんな光景……なんど見ても慣れねぇや。」


 ある日、僕のもとに一通の手紙が届いた。普通では見ないであろう珍しい色の、やけに大きな便箋を怪しいとも捨てようとも思わずに開けると、数枚の地図と一行だけ書かれた紙が内包されていた。
『10月10日10時10分、国家によって貴方の願いは叶う』
 手紙の文言は更に怪しさを漂わせていたが、バイトの店長からクビを言い渡されて丁度暇だった僕はその言葉を受け入れ、その日その時刻に地図にあった場所へ赴いた。
 僻地ながら都内某所にあるその場所は、何の変哲もないオフィスビルだった。企業名は漢字四文字らしいが掠れて読めなかったが、僕は特に気にしなかった。中に入ると受付嬢が、
「アポイントメント……いえ、招待状はお持ちですか?」
と声をかけてきた。おそらく招待状とは先日届いたあの手紙のことだと察した僕は戸惑いながらも返答する。
「いいえ、忘れてしまいました。でも確かに招待状は家に届きましたよ。」
「珍しいですね。まあ届いているのなら参加資格はありますから大丈夫ですよ。既に二〇人ほど同じような方も来られています。時間的に見て貴方が最後のお客様になりますし、直接ご案内致しましょう。」
 立ち上がった受付嬢についていくと、オフィスビルの最上階、一三階へと案内された。リノリウムの床のみで構成された大広間は外観に似合わない広さをしていた、とは過小表現だが、ちゃんと見ていなくとも物理法則に従っていない広さであることは分かった。というのも、そこには有象無象がごった返していたのだから。

『ザーーーーッ…………マイクテストマイクテスト。本日は晴天なり隣の客はよくバターピーナツ食う客だ。ん、おかしいぞ何でバターピーナツがバターピーナツに変換されるんだ、まあ時間も押しているのでコンティニューしよう。えー、ここに集まって下さいました4116名の森羅万象の諸君! 生存してる?』
 突然部屋のあちこちからえらく滑舌のいい男声が鳴り響く。多くの者が辺りを見渡すが、僕は何がなんだか分からずここから三分は呆然とその場に立ち尽くしていた。はっと我に返ると話は終わりかけで、『アトラストまとめ! このデスゲームに勝てばその一人が、現実改変で首相の座を私からあなたへ渡す! ラストは誰か! 期待してるよ。』という言葉で話は終わった。直後に部屋全体のリノリウムが割れてほぼ全員落下した。僕はその際頭を強く打って気絶してしまった。



 気絶している間も何とか生き延びた僕は、勝ち残った者の種族が今後の地球を支配するなど四つほどの重要な事を知ったり受付嬢が僕をかばって死んだりそんなこんながあって残り177名の中にいた。僕達の戦いはこれからだ。
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