お題:去年のスキル 制限時間:15分 読者:15 人 文字数:699字

女神は惨劇がお好き
世の中には色んなスキルがある。
俊足、や空中浮遊、家事育児掃除といった生活お役立ちのものまで多種多様だ。
極端なところだと火炎放射や瞬間冷却なども存在するが、
取り扱い免許の試験に合格しなければ所持できない。
そして、個人が保持できるスキル枠は、個人差はあるが、だいたい8から10個と言われている。
僕は平均的な7つのスキル枠を持っていて、今はだいたい生活能力で埋まっている。

なのに!
それなのに!!

みしりと嫌な音が鼓膜からも手のひらからも伝わって、背中に冷や汗をかく。
趣味の登山中に足を滑らせて、偶然にも岩肌からたくましく生えていた木の枝を掴んだのが3分前。
ああ、ああ、今まさに、去年捨ててしまった「跳躍」のスキルが欲しい!
あれさえあればひらりと身軽に木の上に乗り、そのまま元のコースに戻ることも可能だろう。
あの日あの時、高級レストランの食べ放題ビュッフェの元を取りたいがために、
「跳躍」を「暴食」に切り替えてしまった僕自身をいま物凄く呪っている。
失敗した失敗した失敗した。

脳裏に後悔と混乱が駆け巡っている間にも、手のひらから刻々と減り続ける枝の寿命を感じ取る。
どうする、今の僕が持っているスキル、持っていてなんとかなるやつは何だ。
ーーそうだ。
その時閃いた可能性、それは「幸運」だった。
幸運、しかしその可能性は6割、6割を少ないと感じるか十分と感じるかは個人差だが、
僕は9割ないと安心できない人種だった。

だけど今はこの6割の幸運にかけるしかない。
さあ、このまま落ちて無残に死ぬか、なにかし女神が微笑んで命拾いするかは、誰にもわからない。
枝の寿命が尽きた。
作者にコメント

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