お題:薄汚いキス 制限時間:30分 読者:10 人 文字数:615字
[削除]

死は次の始まり
「ここでオレたちも終わりか……」
「…………」
 ボロボロになって倒れている一組の男女がいる。まだ若い男の方がひゅーひゅー鳴っている喉をなんとか使って独りごちている。同い年だろう女は何も言わず、目を閉じている。
「もう動く力もねーなあ。結局、おまえの願いも叶えられなかった」
「…………」
「悪いと思ってる、ホント。でも、このままここで一緒に死ぬのも、」
「嫌よ」
 やたらとはっきりした声に、男は女を見た。女は感情のない、底の見えない目で男を見ていた。
「なんであんたと死なないといけないの、嫌よ」
 女はぼろぼろの格好のまま立ち上がった。その立ち方に力がない気配はなかった。
 立ち上がって男を見る目はひどく蔑みを帯びていた。
「はい、あんたもアウトー。折角ここまで進んできたのに、ここでゲームオーバーとかほんとに嫌になっちゃう。前までのやつらとは違って、骨のあるやつかと思ったのに。……でも安心して。あんたはここで終わりじゃない。死んでもまた呼び戻してあげるから」
 女の手に炎が燃え始め、青色を呈し始める。
「……まさか、おまえが今まで操ってきた炎って……!」
「そう、あたしに思いを寄せて死んだ男の魂。あんたもこれからこの仲間入りね」
 女はさまざまな種類の炎を操ることができたが、それは死んでなおエネルギーを燻らせ続ける魂の炎だったのだ。
「大丈夫よ。これからは戦力として愛してあげるわ」
 燃えている炎に口を寄せた。
この作品をツイート

似た条件の即興小説


ユーザーアイコン
据え膳 ※未完
作者:鬼龍院asanuma お題:やば、紳士 制限時間:30分 読者:15 人 文字数:1123字
ホントに参ったなぁ… 智樹は肩を組んでくるへべれけの女性、美咲を一瞥し、ため息をついた。 大学の友人から結構強引に誘われた今日の合コン。はっきり言って智樹は全 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:黒宮薫 お題:残念な床 制限時間:30分 読者:9 人 文字数:1811字
椿さんの周りはいつも煙たかった。彼女はヘビースモーカーで、煙草を吸っていないときの方が珍しいくらいだった。僕は非喫煙者なので煙草の煙は嫌う性質だが、彼女がいつ 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:宮原 桃那 お題:暴かれた娼婦 制限時間:30分 読者:15 人 文字数:1649字
その娼館には、絶対に姿を見る事の出来ない娼婦が居るという。「顔を見せてくれないか」 そう嘆願する男達に、彼女は薄布で顔を隠しながら、艶のある声だけ返すのだ。「 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:せぶんさん お題:誰かは修道女 制限時間:30分 読者:11 人 文字数:1446字
「かたつむりはどうして、いつもゆっくり歩いてるの」 ある日の私はそう尋ねた。話し相手は決まってナオさんだった。優しくて、ちゃんと私の話を聞いてくれるから、ナオさ 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:宮原 桃那 お題:誰かは修道女 制限時間:30分 読者:13 人 文字数:956字
私はキャロル。とある修道院に身を寄せるシスター。 でも、ここは経営が行き詰まっていて、最近は何だか怖い人が来る。「シスター・キャロル。いい加減にここを出て、儂 〈続きを読む〉


ユーザーアイコン
作者:瓜ノ助 お題:悲観的な海 制限時間:30分 読者:15 人 文字数:1108字
「やっほー」「………」「山じゃないんだし返ってくるわけないか」「そりゃそうですよね」「………」「…なんでしょう?」「ちょっとくらいノッてくれたっていいじゃん」「 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:鮭とば子 お題:ありきたりな新卒 制限時間:30分 読者:125 人 文字数:1423字
ひどく退屈な女だった。「自分のやりたいことがわからないんです」 小机を挟み、真向いの席に座る女は、そう言って俯き、続く言葉を探し出せず、手元にあったオレンジジ 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:鬼龍院asanuma お題:去年のふわふわ 制限時間:30分 読者:17 人 文字数:995字
「そんなふわふわした態度で受験に臨んだら、受かるものも受からないぞ」「うるせーな」「お前のために言ってるのに、父親に向かってその態度はなんだ!」 タバコの火を消 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:ヒロセユキ お題:苦し紛れの時雨 制限時間:30分 読者:9 人 文字数:2850字
【パターン2】それから、17年の月日が流れる。組織の暗躍により、社会の仕組みは一変していた。組織によって開発された新技術はそれとは分からないように世に出され、『 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:無防備@不在ですよ お題:あいつの喜び 制限時間:30分 読者:7 人 文字数:1155字
俺には幼馴染がいた。いつも喧嘩ばかりしていて相性がよくないというかそりが合わないとしかいえないそんな関係。そんな仲だったから俺はあいつが俺のことを好きじゃないと 〈続きを読む〉

匿名さんの即興 小説


ユーザーアイコン
作者:匿名さん お題:今年のテロリスト 制限時間:30分 読者:4 人 文字数:230字
とりとめのない話をしていたら、いつの間にか物騒な話になっていた。酒の席の話だから、もちろん本気度は低い。「で、会社の団体に働きかけてさ、会社に飛行機突っ込ませ 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:匿名さん お題:アルパカの水たまり 制限時間:30分 読者:4 人 文字数:553字
じっとつぶらな瞳で、空が映る水たまりを見下ろしているアルパカがいる。飼育員だから、もうもふもふしたい気もおこらないのだけれども、そのまま動かないそいつが気にな 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:匿名さん お題:かゆくなる父 必須要素:1000字以上 制限時間:30分 読者:4 人 文字数:1788字
私の父親は子供のころ、虫博士になることを夢見ていたようだ。 父親は見事、その夢を叶え、現在、とある企業に就職し趣味で学んできた毒についての知識を生かして虫よけ 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:匿名さん お題:最弱の粉雪 必須要素:ホモ 制限時間:15分 読者:3 人 文字数:278字
俺はこのクラスで最も弱い存在だ。体も貧弱で、頭も良いわけではないし、ルックスだって良くない。唯一の救いは、俺が通っているのは男子校で、女子の目を気にしなくても良 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:匿名さん お題:見知らぬ料理 必須要素:軍艦 制限時間:15分 読者:8 人 文字数:394字
今日は久しぶりに家族と寿司屋に出かけた。特にお祝い事ではないが、弟が寿司食べたい!と先週から騒いでいたので、それを見かねたお父さんが、先週オープンしたばかりの寿 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:匿名さん お題:暗黒の音楽 制限時間:15分 読者:3 人 文字数:423字
暗闇の中でピアノの音が響いている.音は目の前の音楽室から聞こえてきているようだ.今はもう真夜中だ,こんな時間にピアノがなっているのはおかしい.おかしいといえばな 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
偽装の事実 ※未完
作者:匿名さん お題:打算的な恋愛 制限時間:30分 読者:5 人 文字数:652字
目の前で糸からぶら下げた五円玉をゆらゆらされても、私の心はまったく揺れない。相手である親友が真剣な、必死な顔をしていたから、私は気乗りしない本音を隠して、真面 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:匿名さん お題:生きている汗 制限時間:15分 読者:5 人 文字数:571字
「はっ...はっ...」これでもかと言うほどカッと照りつける太陽の下で俺は必死に走っていた。 10キロ走った時点で足を止め、ゆっくり歩いて荒い息を沈めていようと 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:匿名さん お題:ナウい笑い声 制限時間:15分 読者:8 人 文字数:639字
時代遅れの笑い方だね、と妹に言われた。 「は?マジ受けるんですけど~!笑い方に時代も何もなくね?」「だからその反応が時代遅れなんだよ、姉ちゃん」妹はひどく恥ず 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:匿名さん お題:冬の失踪 制限時間:15分 読者:3 人 文字数:822字
この街は雪がひでぇ。毎日、夜寝る前にどんなに頑張って雪かきをしても朝になれば1mもの白い壁が街を覆い尽くす。この街の住人の朝はこの忌々しい雪を家の前と主要道路か 〈続きを読む〉