お題:彼の超能力 必須要素: 制限時間:15分 読者:42 人 文字数:778字
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さようなら世界
わたしの部屋は汚い。
部屋が汚い人間はおおよそ二種類に大別される、というのは長らく汚部屋で寝食をこなしてきたわたしの持論である。汚部屋に住む人間の友人もまた汚部屋に住んでいることが多い。類は友を呼ぶにならってこれはおそらく自然な現象なのだが、故にわたしはこれまでの人生の中でかなりの数の汚部屋のサンプルに出くわした。そして、その系統が大きく2つに別れていることを発見したのだ。
まず1つめのタイプは、「物が増えるのに気付かない」というタイプ。このタイプの部屋では、物というのは増えることはあっても減ることはない。1度その家の敷居を踏み越えたアイテムは、かなりの確率でその外に出ていくタイミングを失い幽閉されるのだ。足場のないことが多い。床にはコンビニ袋が散乱し、ベッドの上には一月前のヤングジャンプが、ベッドの下には四年前のヤングジャンプが置いてあるような世界だ。平たくいって魔窟である。
もう1つのタイプはまったく趣向が違って、こちらは「物が汚れるのに気付かない」というタイプ。此方は1度購入したものは、永遠に新品の時点の機能を保持する、という宗教の元に生きているので、掃除やメンテナンスといった概念が理解できない。洗剤など買ったことがない。部屋の色々な部分が茶色くなっていることに気付かない。エアコンのフィルターが汚いので部屋が不快な温度であることが多い。洗濯という文化もないので、床に散乱しているのは此方のタイプは洋服であることが多い。

さて、わたしの話をさせて欲しい。
今しがた、付き合っている彼氏に愛想を尽かされた。元々綺麗好きではあったが、ゴミを捨てられない人間の価値はゴミ以下だと言われた。悲しい。これからわたしは、彼が掃除用に買っておいてくれた酢酸のんで死のうと思う。というかさっきのんだ、体が強烈な勢いで酸性になっていく。さようなら世界
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