お題:部屋とYシャツと体 制限時間:15分 読者:17 人 文字数:410字

停滞感と色 ※未完
身体を動かすたびにほんのわずかな痛みを伴う。
一本一本のイグサが秩序正しく敷き詰められた畳の上で無造作にただ横になる私は、なんとも不恰好で、イグサにも劣る存在に思えた。

部屋唯一の窓からは日の光がスペシウム光線のように絶えず差し込み、室温を上げ続けた。
開け放った窓からは期待したほどの風も入ってこなかった。
窓から手を伸ばせば届く距離に、濃い緑をした木の葉が101匹わんちゃんのようにどれも似た様子でひしめき合う。
あと2週間もすればセミが命を消費しながら絞り出した声でこの部屋はいっぱいになるだろう。

肩口に目をやる。白い布が私をつつんでいた。
首元が黄ばんだ白いYシャツは私のものではないが、とくに着るものもないので仕方なく着用している。
私にできることはこの白をかぎりなく汚すことくらいだ。
そして、それをまた元どおりにしようと躍起になるだけ。
よほど生産的なんて言葉とは皆無の空間が私と部屋をつつんでいた。
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